2022年に最もよく見られた
5つの「お宅拝見」
今年もたくさんのリノベーション事例をご紹介してきました。自宅で過ごすことが増えたため、1日を通じての心地よさにこだわった事例が多かった2022年。今回もこの1年で最も見られた「お宅拝見」の記事を5つご紹介いたします。
リビングを囲む3つの個室で、仕事も暮らしも快適に
コロナ禍で在宅勤務が増えたIさんご夫婦。テレワークスペースが必要になり、リビタのリノベーション済みマンションに住み替えることにしました。
リビングを囲むようにコンパクトな個室がレイアウトされた、少し個性的な間取り。71㎡の邸内には廊下がないため、空間のむだがなく、実面積以上にゆったりと過ごすことができます。ご夫婦は柱や梁が少ないリビングも気に入っており、自然光を感じながらリラックスして過ごせているそう。
窓際の明るい個室は、奥さまのワークスペースに。リモート会議のときは引き戸を閉めて、完全にシャットアウト。ご主人とリモート会議が重なっても、互いの音はほとんど届かないそうです。
小上がりの個室は、ご主人のワークスペースとしました。天井が低く、こもり感があるため仕事に集中できているとか。奥さまがリビングでくつろいても、まったく気になりません。
白と木を基調とした空間のあちこちには、みずみずしいグリーンが置かれていました。ボックス状の木の壁を背景に、あざやかなグリーンが溶け込みます。これから少しずつご夫婦でグリーンを増やしていくことも、たのしみのひとつにつなりました。
▶https://nokurashi.com/ownersvoice/11861
「リゾートホテルの居心地」を日常にした家
「リゾートのようにリラックスできる住まい」をご希望だったAさんご夫妻。新築マンションでは好きなテイストが見つからないことから、中古マンションのフルリノベーションを選んだそうです。
62㎡とコンパクトな空間のため、リビングはゆったりと、寝室と書斎はミニマルに。リビングの広さを重視して、メリハリのある面積の配分としています。
「絶対に欲しい」とご希望だったハンモックはリビングに。その奥の窓際にはチェアを置いて、本を読んだり、ギターを弾いたりできるくつろぎのスペースとしました。天井にはカーテンレールを設置。ゲストが泊まるスペースとしてカーテンで仕切ることもできます。
リゾート感をより強調するため、収納を充実させて生活感をなくしたこともポイントです。キッチンや玄関まわりにはたっぷりと収納を設けつつ、ディスプレイ棚を造作して「見せる収納」に。「隠す」「見せる」のメリハリある空間構成が、リゾートライクな暮らしを叶えています。
▶https://nokurashi.com/ownersvoice/9015
中間ステージとしての「リノベーション済みマンション」
パートナーといっしょに暮らす家を探していたMさん。中間ステージの住まいとして、リノベーション済みマンションを購入しました。
「広いLDK」と「上品かつシンプルなインテリア」がお気に入りポイントだそう。ベースカラーは白として、天然木の風合いがある複合フローリングや躯体現しのコンクリートなどが心地よく交わります。素朴なテクスチャーがあたたかな印象です。
ダクトレール用のスポットライトのため、光の向きや位置を調整できます。グリーンを効果的にライティングすると同時に、日照不足を解消する役割も。窓際の吊り棚は、入居前に追加リノベーションで造作したもの。白く塗装した天井に光が拡散し、やさしい雰囲気が広がります。
さらに追加リノベーションでは、玄関サイドのDENを小さなワークスペースに変更しました。お好きなポスターやフィギュアを飾るなど、在宅ワークや趣味にと使い勝手のよいスペースとなっています。
賃貸とそれほど変わらない気軽さで、自分たちの暮らしに合った住まいを購入できたMさん。この選択に、とても満足しているそうです。
▶https://nokurashi.com/ownersvoice/12347
海外暮らしを彷彿させるヴィンテージマンション
二人目のお子さまの誕生をきっかけに、住み替えを決めたNさんご夫婦。豊かな緑に囲まれ、遠くに横浜の街を一望できる築46年のヴィンテージマンションを購入しました。さらにメゾネットのため、戸建て感覚で暮らせることは子育て真っ盛りのNさんにとっては大きなメリット。長い時間をかけて刻まれてきた趣を活かしてフルリノベーションしています。
リビングには外壁と同じタイルが貼られていたことから、そのまま残してプランニング。ところどころに現れた経年変化は、建物の歴史をリアルに物語っているようです。タイルが屋外とのつながりを強調し、よりヴィンテージマンションの魅力を感じさせてくれます。
玄関前には、奥さまが趣味の手芸やリースづくりをたのしむアトリエをレイアウトしました。ガラスの框扉は視線を通し、玄関とのつながりをもたらしてくれます。幸いアトリエの上には住戸がなかったことから、天井高をアップ。開放感あふれるスペースで、ものづくりができるように。お子さまが大きくなったら、家族みんなのワークスペースとして使う予定もあるそうです。
▶https://nokurashi.com/ownersvoice/10036
空間にもライフスタイルにも、余白を残す
これまで都心の賃貸マンションで暮らしていたTさん。住宅ローンを借り入れれば月々の支払いが家賃とほぼ同額になることがわかり、中古マンションを購入してフルリノベーションしました。
友人を招いてホームパーティーを開くのがお好きということから、LDKの中心にキッチンをレイアウト。キッチン移動のための配管経路の変更によって生まれた床の段差のおかげで、ライブキッチンのような趣です。ここに立つと、ほんの少し特別な気持ちで料理ができるそう。
三方向からの採光が可能なこちらのマンション。南北の窓を遮ることなくリビング~キッチン~ダイニングを配置することで、マンションの日当たりと通風しを活かしています。
「余白のある暮らし」をコンセプトにしたTさんは、リノベーションでもフレキシブルなプランにこだわりました。今はオープンなスペースも、将来結婚したり、お子さまが生まれたら個室にすることを想定して照明やコンセントを設置。また収納扉はフラットにし、存在感が出ないように。空間にもライフスタイルにも、たっぷりと余白が生まれています。
▶https://nokurashi.com/ownersvoice/11158
5つのお宅拝見のまとめ
年々テレワークが定着し、平日は24時間自宅で過ごすという方も。それだけに「昼も夜も心地よく過ごしたい」「暮らしも仕事も快適に」と望む声が多いように感じます。今年の大きなキーワードとして「ボーダーレスな空間」が目立った2022年のお宅拝見。
そこで注目したいのが、空間の「曖昧さ」。リビングにコネクトするワークスペース、リゾートライクな空間、豊かなテクスチャー、ヴィンテージの味わい、空間とライフスタイルの余白。「仕事と遊び」「オンとオフ」「平日と週末」…。それぞれの境界線を曖昧にしてくれる住まいが、今だからこそ強く求められているようです。
2023年はどんなリノベーションされたお宅をご紹介できるのか、ぜひお楽しみに。