フェイバリット・ビュー 私のくらし
#7 プチキャンプ
気づいたら集めているもの。見かけると、ついつい手が出てしまうもの。
どんなに忙しくても、大事にしたい時間。自分らしくいるために、欠かせない瞬間。
そんな、日々を彩る「もの」やホットな「こと」がつくりだす、お気にいりの景色=favorite view。
くらしにフェイバリット・ビューをもたらす「もの」や「こと」を、くらしをリノベーションする、リビタの社員がご紹介します。
はじまりは音楽から
今回、リビタ社員・海法がご紹介するのは「プチキャンプ」。
私も夫も、野外イベントや音楽フェスが大好き。けれど2人の息子の子育てやコロナ禍の影響で、いつしか足が遠のいてしまっていました。
在宅ワークの日々、どうしても外の空気を味わいたくて、たどりついたのがキャンプです。
とはいえ「よし、キャンプだ!」と一念発起したわけではなくて。
大人も子どもも楽しめる音楽フェスを探していたとき、「FUJI & SUN」というキャンプフェスを知り「行ってみよう!」と参加したのがきっかけです。
音楽を楽しめて、フード販売ブースや子ども向けワークショップがあるキャンプフェス。初心者にはぴったりのスタートでした。
住まいを拡張、暮らしの延長
我が家のスタイルはピクニック以上、本気キャンプ未満。名付けるなら『プチキャンプ』。
無理をせず、毎日の暮らしの延長で楽しんでいます。
たとえば、食事。野外といえばバーベキューのイメージがありますが、子連れだとなかなか大変で、負担に感じることも。そんなときは時短料理がおすすめです。
この夏のヒットは、流水麺と具材を用意して、現地でパパッと作る冷やし中華。すぐ食べられるし、洗い物も少なくすむのがポイントです。これはキャンプ仲間の仲良し家族から教えてもらいました。
みんなでワイワイ食べれば何でもおいしいから、せっかくのキャンプだからといって頑張らなくていい。
「リビングからちょっと庭に出てみた」くらい気楽に、ゆるく楽しむのがプチキャンプです。
自然とすくすく、子どもたち
家だと「走り回らないで」「食事中は踊らないで」とつい注意したくなるけれど、野外でのびのび過ごす息子たちを見ていたら「子どもってこういうものだよね、ガミガミ言わなくてもいいよね」と思えてきます。
子育てに関する「こうせねば」がゆるんで、肩の力が抜けてきたのは、キャンプのおかげかもしれません。
キャンプ場で、子どもたちの成長を感じることも多々あります。
昨日まで虫を怖がっていたのに、一夜明けたら平気でバッタを手で捕まえたり、トンボを追いかけたり。
おもしろい石さがしなどの新しい遊びを子どもたちでどんどん作って楽しんでいて。大人のほうが、子どもたちにその場所の楽しみ方を教えられていますね。
新しい目線でいつもの景色を
自然が相手なので、土砂降りでテントが水浸しになるなど、かなり大変なことも。
それでも「もう行かない」とはならないんです。
ずっと同じ場所にいると、子育てや仕事に対する考えがどうしても偏ってしまい、悩みが堂々巡りになる。だから、太陽の下、風に吹かれて、何も考えない時間が必要だなと。
ときには大変な目に遭いつつ(笑)、物理的に風景が変わることで、新しい考えがフッと浮かんだりするんです。
特に家族は、近くにいるからこそ見えにくくなる部分もあって。
私にとってキャンプは、いつも一緒にいる家族を、いつもとは違う視点から見られる時間。見慣れた景色への、新しい目線のヒントをもらえる、大事な時間です。
ほどよく、特別
大人だけで過ごす時間も、キャンプによって得たお気に入りのひとつ。
家だとすぐ寝ない子どもも、キャンプだとあっという間に眠りに落ちてしまうから、長い夜は大人の時間。
子どもたちが寝た後、大人だけで焚き火を囲んで、ちょっと高級なおつまみとおいしいお酒で、夜更けまでおしゃべりを楽しみます。
親になると、子ども抜きで夜の時間帯に集まるのは難しいので、かなり貴重なひととき。
大好きなコーヒーを淹れるのは、自宅で使っているドリッパー。座るのは、野外でもゆったり過ごせるアウトドア用チェア。
なにもかもキャンプ用に揃えるのではなくて「ほどよく、いいバランス」が我が家流。
いつもの暮らしを野外に持ち出すプチキャンプ。肩肘張らずに、日常の延長でちょっとだけ非日常を味わいたい人におすすめです。