猫と快適に暮らす住まいリノベーションのポイント4選|住まいのヒント

Housing Tips
暮らし再発見マガジン のくらし by ReBITA
住まいのヒント

猫と快適に暮らす住まい
リノベーションのポイント4選

目 次
  1. 1ポイント1:猫が入れない空間を設けるかどうか
  2. 2ポイント2:猫専用の抜け穴で自由に往来
  3. 3ポイント3:キャトウォークでのびのびと
  4. 4ポイント4:猫トイレの場所をどこにするか
  5. 5猫と快適に暮らす住まいに

「猫のために家をリノベーションしたい」「リノベーションして念願の猫を迎えたい」そんな猫派の人、増えています! 飼い主さんと愛猫が快適に暮らせる家づくりのポイントとは?
自他ともに認める猫好きリノサポコンサルタントの山田さんに教えてもらいました。

私自身も、2頭の保護猫と暮らすためにマンションを買ってリノベーションをしました。猫たちがキャットウォークでくつろぐ姿を眺めるのは至福の時間です。最近は、窓辺が好きな猫らがより快適に過ごせるように、インナーサッシの取付を検討しています。

ポイント1:猫が入れない空間を設けるかどうか

-猫と暮らす家づくり、まずは何から決めていけば良いですか?

「どこまで猫の出入りを自由にするか」です。近年は住まい全体をゆるやかにつなぐ開放的な間取りが人気傾向ですが、猫の性格や飼い主さんのライフスタイルによっては、猫が入れない空間を設けたほうがよいケースもあります。

-具体的にはどのような部屋でしょうか?

たとえば、大切な書類を扱う仕事部屋、貴重なコレクションを保管する部屋、毛まみれにしたくないウォークインクローゼット、ゲストの出入りが多い玄関といった空間は、猫の移動を制限したほうがストレスなく過ごせるかもしれません。

また、引き戸やレバーハンドルのドアは開けてしまう猫が多いため、猫NGの部屋は簡易的な鍵付きにする、握り玉のノブに替えるなどの対策を講じる必要があります。

広いLDKを猫が自由に出入り可能、寝室と玄関側の通路は侵入禁止

お宅拝見『猫との暮らしとストレスフリーの回遊動線』より

▶︎ https://nokurashi.com/ownersvoice/1733

間取りに絶対的な正解はありません。探検や冒険に全然興味がない猫、ダメと一度言われればきちんとやめる猫、とりあえず何でもひっくり返してみたい猫…さまざまな性格の猫がいます。

ライフスタイルや猫の性格に合わせて、猫と快適に暮らすための空間づくりをされるお客様が多く、打合せ中に猫談義が盛り上がることもしばしば。実際には使ってくれないかもしれないね、とお話しされる笑顔から皆様の猫愛を感じております。

ポイント2:猫専用の抜け穴で自由に往来

-猫NGの部屋を設けるなら、そのほかの空間にはいつも自由に出入りできるようにしてあげたいですね

ドアの下部や壁に穴を開け、猫用のペットドアを設けるという選択肢もあります。猫が「開けて」と鳴くたびに飼い主さんがドアを開閉してあげる必要がなくなり、猫トイレ等へのショートカットとしても便利です。

LDKから廊下への抜け穴。正面の壁の上はキャットウォーク

『大倉山O邸 猫と住まう、ゆとりの家』より

▶︎ https://www.rebita.co.jp/gallery/project524

ペットドアには頭で押しながら開ける簡易的な扉を設けるタイプと、扉のない抜け穴タイプがあります。扉を嫌がる猫もいるため、抜け穴タイプのほうが使ってくれる確率が高いです。大型の猫種の場合は、ダンボール箱などで実験をして、通り抜けが可能なサイズを確認しましょう。

LDKから洗面室への抜け穴、メインクーンに合わせた大きめサイズ

お宅拝見『料理家夫妻とこだわりキッチン』より

▶︎ https://nokurashi.com/ownersvoice/2888

ミニサイズの抜け穴は見た目も可愛らしいため、インテリアのアクセントになります。基本的に建具や間仕切り壁であれば自由な場所に設けることができますが、構造壁や柱には穴を開けられないため設計士への確認が必要です。

ポイント3:キャトウォークでのびのびと

-猫のための設備といえば、造作のキャットウォークに憧れる飼い主さんは多いと思います

猫は高くて周囲を見渡せる場所が好きです。壁に棚板を取り付けて上下運動ができるキャットステップや、横移動できるキャットウォークを設ければ、遊び場やくつろぎの場になるでしょう。飼い主さんが掃除機を掛けるときや、来客時の避難所にもなります。

奥の本棚へとつながる階段状のキャットウォーク

お宅拝見『50㎡台のワンルームと都会のミニマムな暮らし』より

▶︎ https://nokurashi.com/ownersvoice/1358

-キャットウォークを設ける際の注意点やコツはありますか?

勢いよく駆け上ったり飛び降りたりして体重以上の荷重が掛かる事が多いため、下地の入っている場所等にしっかりと固定することが重要です。行き止まりがない回遊動線を確保できると、多頭飼いの場合もスムーズに過ごせます。

棚板の奥行きの目安は25cm。さらに3cmほど大きくすると2頭でもすれ違いやすくなります。高さについては、若い猫であれば1m以上を助走なしで飛び乗ることもできますが、高齢になったときのことも考えて、無理のない段差でステップを作ってあげるとよいですね。

猫と本が共存できるキャットウォーク、棚板の穴から通り抜けることができる

お宅拝見『猫と本とビール』より

▶︎ https://nokurashi.com/ownersvoice/2705

ところが、せっかくキャットウォークを作ったのに、肝心の猫があまり乗り気ではない…という可能性もあります。猫が飼い主さんの思い通りに使ってくれない場合は、飾り棚や収納として使用することも考えておきましょう。「施工してから1年経った頃ようやく使うようになった」といったケースもあります。猫は気まぐれですからね。

ポイント4:猫トイレの場所をどこにするか

-猫との暮らし、ニオイの問題も気になります

猫は体臭がほとんどしない動物のため、家の中が「猫くさい」と感じられるのは排泄物のニオイであることが多いんです。そのため、住まいづくりの際には猫トイレの場所をどこにするかがとても大切になります。

-トイレの設置場所はどこがおすすめですか?

猫トイレの数は一般的に頭数+1個が理想とされています。猫が落ち着いて用を足すことができ、飼い主さんがトイレの状態を確認しやすい場所がよいでしょう。換気扇が近くにあれば、臭いを室内に広げずに排気できます。このような条件を満たすには、人間のトイレを広くして猫トイレも置く、あるいは洗面室の一角に専用のスペースを確保する、といったプランがおすすめです。

そのほか、リビングや廊下の一角にトイレスペースを確保する方法もありますが、臭いがこもりそうな場所であれば換気扇の設置を検討しましょう。周囲の床や壁には、汚れに強く水拭きができる素材を選ぶとお手入れがラクです。

洗面台の下に設けた猫トイレ、猫は側面から自由に出入り可能

お宅拝見『猫との暮らしとストレスフリーの回遊動線』より

▶︎ https://nokurashi.com/ownersvoice/1733

猫トイレを中心に、猫砂やペットシーツの収納場所、排泄物の処理場所(トイレに流す、燃やせるゴミとして保管する)をできるだけ近くにまとめたほうが、一連の作業がしやすくなります。

猫と快適に暮らす住まいに

猫と暮らす住まいにリノベーションするコツを、リノサポコンサルタントの山田さんに教えてもらいました。まずは猫の出入りを制限する空間を設けるかどうかを決め、出入り自由な場所には、抜け穴やキャットウォークを設けてのびのび過ごせるようにしましょう。飼い主さんのライフスタイルや猫の性格に合わせたリノベーションで、お互いがストレスなく過ごせるようになるはずです。

related SERVICE
関連のサービス
EVENT & NEWS
イベント&ニュース

ReBITA SERVICE
リビタのサービス

▲ 猫と快適に暮らす住まいリノベーションのポイント4選|住まいのヒント