谷尻 誠さんインタビュー仕事の幅を広げる建築家の少し未来の働き方|住まいのヒント

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住まいのヒント

谷尻 誠さんインタビュー
仕事の幅を広げる建築家の少し未来の働き方

目 次
  1. 1良い細胞をデザインする
  2. 2パブリックなオフィス、という考え方
  3. 3「良好な職権乱用」ならいい
  4. 4どんな仕事もクリエイティブ
  5. 5 “休む”という提案があるオフィス
  6. 6 違和感や不自由さが価値観を広げる
  7. 7世の中にないものを生んでいくための場所
  8. 8レコードとコーヒーが回る五感で楽しむコーヒーショップ
  9. 9日常を非日常に変えてくれるお風呂
  10. 10「無いものはつくる」精神が生きたアンプ

住宅や商業施設の設計のほか、ランドスケープや展示企画、プロダクトデザイン、まちづくりデザイン監修など、多様なプロジェクトを手がける谷尻誠さん。建築家の吉田愛さんと共同主宰する建築設計事務所SUPPOSE DESIGN OFFICEは、広島と東京に拠点を持ち、東京事務所にはダイニングカフェ『社食堂』を併設して運営しています。建築家という仕事の幅を広げ国内外を飛び回る谷尻さんは、何だかとても楽しそう。今回は、これからの仕事や暮らしかたについて話を聞きました。

良い細胞をデザインする

—今回は、2017年7月にオープンした『社食堂』にお伺いしています。ここは、SUPPOSE DESIGN OFFICE東京事務所に併設されたダイニングカフェで、執務スペースとの仕切りが無いんですね。谷尻さんたちが打ち合わせをしているすぐ隣で、私たち取材陣が待ち構えていて(笑)、プレッシャーではなかったですか?

いつもこんな感じなので慣れましたね。ごはんを食べに来た人も、打ち合わせに来た人も、スタッフも、ゆるくつながっていて、人も空間も仕切りがない。ゆるく、ゆるくやっています。

オフィスとカフェをやろうとすると、だいたい空間を分けちゃうと思うのですが、それだと普通になるから、『社食堂』は空間を仕切ることなく、でも空間の用途をどうやって整理するかを工夫しています。

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代々木上原にある『社食堂』店内。アイランドキッチンを中心に、カフェとオフィスが同じ空間に同居している。

—ごはんの良い匂いを嗅ぎながらお仕事をするのは、どんな気分ですか?

きちんとお腹が空くようになりました。スタッフが正しい時間に食事をするようになって、それはとても良い変化だと思います。

僕たちはこの『社食堂』を、“細胞のデザイン”と言っているんです。人の細胞をつくるのは、普段食べているものなんですよね。例えば、コンビニ弁当を食べている人は、コンビニ弁当で細胞がつくられているわけです。忙しい人ほど、時間がないからとそんな食生活だったりする。

良い細胞をデザインしたほうが健康をつかさどることができるだろうし、さらにプラス思考の考え方や良いアイディアが出せる会社ができるはずです。仕事でデザインをする以前に、働き方をデザインする必要があるなと思って『社食堂』をつくりました。

—スタッフのみなさんの反応はどうですか?

みんな喜んでいますよ。ビールもあるので、飲みたければ飲んでと(笑)。仕事中にビールを飲んではいけないとか、そういう細かいことはとやかく言わない。それで仕事がはかどるなら飲んでもいいんじゃないですか。

組織は人数が増えるほど統率を図るためにルールをつくりますよね。でも、ルールでがんじがらめにするとスタッフの個性が消えてしまう。それよりも、「あなたの行動によっては、会社にルールをつくらないといけなくなるから気をつけてね」と言っています。

—なるほど! そのほうが日々の行動を気をつけようと思いますね。

ルールをつくらない、ということが僕のルールなんです。

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ある日の社食堂ランチの献立例。日替わり定食のほか、カレーや海鮮丼など定番も。「おかん料理」がコンセプト。

パブリックなオフィス、という考え方

—『社食堂』をまちにもオープンにして、誰でも食事ができる場にした理由はなんですか?

スタッフだけでなく、ここに来てくれる人たちの健康をサポートできたら良いなと思ったことがひとつ。あとは、一般的に社会の人たちは、設計事務所にどんな人たちがいて、どんなことをやっているのか知らないことが多いですよね。日本にはいろんな設計事務所があるので、もう少し設計について知ってもらいたいという思いがもうひとつの理由です。

例えば、たまたま『社食堂』に食事をしにきた人が、たまたま手にとったデザインの本を見て、いつかこんな人に設計を頼もうと思ってくれたり、写真集を見て、こういう感覚は自分にとって大切だなと感じてくれたり、もう少し家具に関心を持ってみようと考えてくれたり、アートを家に飾ってみようと思ったり……。そういう気づきのある場所があれば、もう少し社会が良くなっていくのではないかと思ったんです。

オフィスというプライベートな空間をパブリックにする、“家びらき”の感覚です。

—たしかに、オフィスや住まいはセキュリティの問題もあって、クローズな空間になりがちですね。

今の住まいは、パブリックとパブリックではない部分に分かれていますが、昔の家はパブリックだったんですよね。軒先が店で、店から見える居間に子どもが寝ていて、仕事をしながら子育てをするなどパブリック住宅だったんです。今は、プライベート住宅やプライベートオフィスがたくさんあるけれど、それなら“パブリックオフィス”という考えもあるのではないかと思ってやっています。

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本棚には、BACHの幅允孝氏がセレクトした書籍が並ぶ。建築関係のほか、アート・ビジネス・人文系など幅広いセレクト。
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「良好な職権乱用」ならいい

—谷尻さんご自身は広島と東京の二拠点生活で、この取材の前日には台北に行っていたりと、忙しく飛び回る生活をされています。移動の多い暮らしはどうですか?

2008年に東京事務所をつくってからは、週に1度、広島と東京を行ったり来たりしていました。教授の仕事を始めてからは広島と東京移動のあいだに大阪を挟むというリズムで動いていて、必要なときに日本各地や海外に行っています。

移動が多いと情報量が増えるので、より的確な判断ができるようになった気がします。時間が限られることが多いから、決断を早くしないといけなくて、それによって情報処理のスピードが上がる。「仕事は忙しい人に頼め」と言うじゃないですか。それは、たくさんの人に会って、良い人と接して、良い情報を所有しているということなので、良いアイデアが生まれる可能性も高くなる。もちろん、じっくり考えてやることも必要ですけれど。

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執務スペースの奥にあるサニタリー。シャワーブースも備えている。

—スタッフの皆さんも、頻繁に広島と東京を行き来しているのですか?

僕はよく分かっていないんですよね(笑)。スタッフの出張の管理までしていないので、みんな勝手にうろうろしています。僕からは、カラ出張はしないようにと言っています。

スタッフには、“良好な職権乱用”をしてほしいんです。自分で仕事とプライベートのスケジュールをうまく組んで、東京で起きている面白いことを見に行ったり、出張先でデートをしたっていい。だってそれは、個人の自由じゃないですか。そのプライベートの部分を、自分の給料から交通費を払ってやるのか、出張のついでにうまく組み込むかは自分次第で、会社のためになるように行動しながら、自分のことをやるのは良いと思う。カラ出張は利己的な行動ですよね。でも、仕事をメインに考えながら、そこに少しだけ自分の都合を乗せるのは利他的だと思う。利他的に行動しているなら、カラ出張だっていいじゃないかと思っています。

でもね、人は慣れるものなので、この環境が当たり前になってくると、また別件のワガママを言いはじめるんですよ(笑)。そこは、仕組みを考えながらやっていますね。

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カフェと併設した執務スペースは、扉で仕切ることもできるが、「たいていは開けっ放しにしている」と、スタッフの皆さん。

どんな仕事もクリエイティブ

—谷尻さんのお話を聞くと、働き方の視野が広がってきます! では、例えば『9〜17時で働く事務職』といった、型にはまった仕事の代名詞のような働き方についてはどう思いますか?

月曜日から金曜日まで同じ場所に行って、9〜17時で働く事務職というと、ある種つまらなさそうに聞こえるかもしれないですけれど、事務職ってつまんないよねという価値観が社会にあるのだとしたら、“すごい事務”になれる可能性が潜んでいると思います。「おー! この事務はヤバいな!」というものがつくりやすいですよね。

クリエイティブな仕事をしている人がクリエイティブな発想をしても、普通のこととして受け入れられるけれど、事務職がクリエイティブな事務をすると、この事務ヤバいなって評価されやすいかもしれない。僕だったら、そんな仕事をしますね。

—そう考えると、いろんな仕事にのびしろがありますね。

そう! どんな仕事にものびしろはあります。肥沃な土地で野菜を育てるよりも、砂漠で野菜を育てたほうが褒められますよね。自分がどちらを取りに行くのかという話なので、社会がつまらないことだと思えば思うほど、魅力的なものごとをつくることで価値が上がるし、逆につきやすいと思うんです。

僕は、設計以外の秘書やプレスのスタッフにも、「とにかくクリエイティブにやってね」と言っています。作業にならないように、「考えられる人になってください」とね。僕からは、できる限り指示もしないし答えも言わない。僕が答えをいうと、みんなが道具になってしまうから。

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『社食堂』の客席は、東京事務所の打ち合わせスペースでもある。デスクの一部はダイニングカフェと一体になっている。

—それは理想的ですが、谷尻さんが考えていない方向に進んだらどうするのですか?

それも良いじゃないですか。自分一人でやっていたら、違う方向に行きにくいでしょう? それはイコール、自分一人の価値観のなかに閉じこもったものしか出来ていないということ。自分自身も新しい方向にいくために、他の人の思考だとか、自分にとっては不自由だということを受け入れたほうが、違う方向にいけるチャンスが増えると捉えています。自分のためにも、漂流したほうがいいですよね。

—「漂流する」という捉え方は面白いですね。でも、仕事で思い通りにならないとイライラすることもあります。

思い通りにならないと腹を立てるよりも、“どうなるか分からない”ということを前提にしておくと、それは自分の思い通りになっているということですよね。ものごとの過程の中で化学反応が起きて、良い答えが出るということが、新しいアイデアにたどり着く方法論です。だから僕は、思い通りにしないってことが、自分の思い通りなんです。

—設計をするときも、その方法論でやっているのですか?

僕は、矛盾を成立させることに興味があるんです。例えばさっきのパブリックオフィスの話でも、普通は働くことと生活することを分けているけれど、この異なった二つをどう混ぜ合わせるか、矛盾をどう成立させるかに魅力を感じます。そう考えていくと、現代のオフィスを設計するなら、今はプライベートとパブリックを同居させる時代なのではないかと思っているんです。

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『社食堂』のエントランス。写真家・若木信吾氏の作品と、天井まである本棚が迎えてくれる。
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“休む”という提案があるオフィス

—リビタが企画・プロデュースする『12SHINJUKU』では、SUPPOSE DESIGN OFFICEがデザイン監修を務められています。2018年8月オープンに向けて工事中ですが、これはどんなプロジェクトなのですか?

コワーキングスペースを新宿駅前につくるプロジェクトで、「これからの働き方ってどういうものだろう」と話すことからスタートしました。今は、働くことと生活をすることが別々になっていますが、本当は“暮らすように働く”スタイルもあるのではないかと考えています。

今の暮らし方は、ファーストプレイスが住宅で、セカンドプレイスがオフィスと切り分けて、週末にはそうではない場所を求めて遊びに行くというスタイルだけれど、ファーストプレイスとセカンドプレイスが一緒でも良いよねというところから、1と2が合わさった『12SHINJUKU』というネーミングが付いたんです。そこでは、働きにいく場所というよりも、帰るとか、休むという提案も必要だと思っています。

—オフィスのなかに、“休む”提案があるのですね。

オフィス街で働いて、夜にくたびれて郊外の家に帰って、土日に別の場所に行って解放する、というスタイルではなく、毎日、解放できるオフィスがあってもいいと思うんですよ。

仕事の効率化を考えても、オフィスで休む提案があるのはありだと思う。オフィスって働く環境ばかりを設定していくでしょう? 休むことについて考えられているオフィスってなかなかないですよね。でも、休むとか遊ぶとか……そういう時間が、実は働くことにすごく繋がっていると思うんです。休んでいるときにいろんなインプットがあって、そのインプットしたものが元になって仕事に活かされる。であれば、休み方もデザインしないと良い仕事は生まれないと思っています。

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『12SHINJUKU』7階共用リビングのイメージ。オフィス機能だけでなく、暮らすように過ごせる工夫がされる予定。

—『12SHINJUKU』には、宿泊できるスペースもつくるのですよね。まさに、プライベートとパブリックの同居ですね。

「オフィスに泊まれるって良いよね」という話をプロジェクトチームでしていて、『12SHINJUKU』という名前が生まれる前に『ニューヤード(NEW宿)』という案も出ていたくらい、オフィスに宿を併設することは、このプロジェクトのメインストリームでした。

『12SHINJUKU』が本宅で、郊外にもう一つの家を持つような暮らしもありだと思うんです。働くと暮らすを同居させて昔の生活スタイルに戻しながら、まんま昔の暮らし方にするのではなく、現代ならではの同居スタイルを実現する。世の中って、もっとものごとが混ざり合っていますよね。働き方も暮らし方も含めて、いろんなものがどんどん一緒になっていく時代に突入しているのだと思います。

—これからの時代に求められる働く場所とは、どんな空間だと思いますか?

楽しい場所ですね。働いていて楽しい場所。でも、楽しいことしかないというよりは、多少の不自由さもあって、それを乗り越えたときのやりがいも感じられる場所が良いと思う。働く場所には、やっぱり苦悩もストレスも我慢も必要で、それを乗り越えたときに楽しさは倍増すると思うんです。

例えば、3分で到着するリゾートは退屈でしょう? リゾートが楽しいのは、長距離移動を我慢して心身にストレスを与えて開放するからで、そんな不自由さと楽しさのコントラストがあるのが、今後の働く場に求められている要素だと思います。

谷尻誠さんインタビュー
これからの働く場所に求められるのは“楽しさ”と話す谷尻さん。『社食堂』と東京事務所は、その実験の場でもある。
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違和感や不自由さが価値観を広げる

—谷尻さんの広島のご自宅は、築40年のマンションをリノベーションしたそうですね。どんなふうに空間づくりをしていったのですか?

元は4LDKのマンションで120平米くらいあるのですが、それを改装しようとすると大抵スケルトンにするんです。でも僕は、和室を一部屋残すことにして、そこ以外をスケルトンにしました。

そうすると、誰がデザインしたものかわからない和室という空間が、僕がこれからデザインしようとする場所に居座っているわけです。つまり“ノイズ”ですね。これから自分がやろうとしているデザインの中に、他者がつくっているデザインがどんな関係で成り立っていくかという“セッション”が面白いと思って、わざと不自由に設定したんです。そうすると、そのノイズとどうやって折り合いをつけるかを考えるんですよ。

もしも不自由さが設定されなかったら、自分のデザインで何もかもやれてつまらない。人は、不自由なときや心身に負荷がかかっているときに一番考えるので、僕は負荷を好んで取りに行くようにしています。

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広島の谷尻さんの自宅。あえてもともとの和室を残した結果、唯一無二の空間になっている。(photo:矢野紀行)

—不自由さを意図的につくっているのですね。最近の谷尻さんは、インスタレーションやプロダクトデザインなど、設計以外の仕事の幅が広がっています。どの仕事でも、そのスタンスで取り組んでいるのですか?

「不便にしよう。このままだと違和感が無い」というのはよく話しています。違和感が無いということは、誰もが「こういうものだよね」と理解しているということだから、それはイコール、既に社会にある価値観の中に収まっているもの・分類できるものをつくっているということですよね。であれば、違和感を存在させたほうが、新しいものが生まれる可能性がある。どんな仕事でも、違和感や不自由さは意識していますね。

—どんな仕事にもご自身で違和感を設定していくというのは、エネルギーが必要ですね。

僕は自己紹介をするときに「僕は性格が悪いんです」と言うんです。でも、こうやって話していると「思ったより性格悪くないですね」って褒められるの(笑)。もしも、最初に何も説明せずに話し始めると、ただの話しやすい人で終わっちゃう。これって、自分という人間の評価のされ方を設定することができる、ということです。

僕は、“人はどうやって物事を判断するのか?”をすごく考えています。だから、違和感をつくるというのも、判断基準を社会にわかりやすく伝えるために仕込んでおく一つの方法なんです。

僕は、色白腹黒なの(笑)。人よりも多く、すごく考えていると思います。

谷尻誠さんインタビュー
建築家という仕事の幅を広げて、様々なプロジェクトを手がける谷尻誠さん。忙しく飛び回る日々がとても楽しそう。

—こうやって話していると、谷尻さんにいろんなことを判断されていそうで怖くなってきました(笑)。

そんなことないですよ(笑)。普通は、腹黒さって自分のための腹黒さでしょう? でも僕は、腹黒さが社会の役に立つようにしているので、それはイコール企画力があるということだと思っています。今、「僕は腹黒いんです」と言ったときに、悪を感じたわけですよね? 僕を悪と感じてもらうために「腹黒いんです」と言っておいて、実際にインタビューで話したら、「この人あまり腹黒くないな」と思われる。

たいていの人は悪い人と思われたくないから、本当は企んでいるくせに、企んでいることを公にしないでしょう? 僕は、そっちのほうがよっぽど悪いと思うんですよね。

世の中にないものを生んでいくための場所

—最後に、谷尻さんが今一番興味のあることを教えてください。その中に、今後の働き方のヒントが詰まっていそうです。

次はもっと広い場所を借りて、“食べる・考える・つくる”を一緒の場所でやりたいです。オフィスやカフェの向こうに工場があって、そこで家具をつくって販売しているというような場所をつくりたい。渋谷で物件を探していると、「大きな倉庫や工場を探すなら、東京の東側に行ったほうがいいよ」って言われるのですが、そう言われるほど、意地でも渋谷でやりたくなっています(笑)。

谷尻誠さんインタビュー
コーヒーなどはSUPPOSE DESIGN OFFICE監修。『社食堂』は多様なプロジェクトが混ざり合う場所でもある。

—不自由さの設定ですね! 家具をつくる計画もあるのですね。谷尻さんの活動量の多さにびっくりします。

結局、他の人に依頼すると思い通りにならなかったり、こうしたいという努力をしようとしても、予算や時間など何かしらが飛び出てしまう。であれば、自分たちが実験できる場所を持っておいて、いろんな実験をしたほうがいい。そういうスタンスのほうが、もう少し前に進める気がするんです。

これから活躍できる人とは、無いものはつくるというスタンスを持っていることだと思うんです。既存のやり方に依存すると、それは選んでいるだけなので新しい方向には行きづらい。世の中に無いなら自分たちでつくろうという発想で行動すると、それを真似する人も出てきて、世の中の仕組みが変わっていくと思います。

谷尻誠さんインタビュー
『社食堂』があるのは代々木上原駅から徒歩8分、井の頭通り沿いにある建物。半地下ながら、外に抜けている気持ちのいい場所。

谷尻 誠さんのお気に入り

谷尻誠さんインタビュー

レコードとコーヒーが回る五感で楽しむコーヒーショップ

谷尻さんの行きつけで、近隣のコミュニティスペースにもなっているコーヒーショップ。日本に一台しかないというトルコ製の焙煎機「KUBAN」で焙煎したコーヒー豆を、ターンテーブルから着想したというバリスタ自身の開発による自動回転ドリッパーでドリップしたコーヒーを提供している。店舗デザインはNUDE DESIGN。

HEART’S LIGHT COFFEE
https://heartslight.official.ec/
東京都渋谷区神泉町13-13ヒルズ渋谷1F
TEL 03-6416-3138
火~金 9:00~21:00
土日 11:00~19:00
定休日 月曜

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日常を非日常に変えてくれるお風呂

「広島の自宅は素材のほとんどを鉄でつくっているので、雰囲気も体感も冷たいんです。でも、その中に檜風呂を入れると毎日が旅館気分になれます(笑)。家にいながら旅行ですね」と谷尻さん。“現代の桶風呂をつくる”をテーマに、広島の檜を使って広島の指物職人と一緒に作った一点ものの檜風呂。(photo:矢野紀行)

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「無いものはつくる」精神が生きたアンプ

「欲しいものが売っていないからつくった」というアンプが、お気に入りの道具。谷尻さんが外見のデザインをして、小松音響研究所と一緒につくったオリジナルアンプは、広島の自宅と『社食堂』で使われている。アンプの土台もオリジナル製作で、鉄にこだわる谷尻さんらしく鉄製。

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