可動棚や段差で間仕切る広々とした空間に、素材、色、家具の調和が映える
- 所在地:
- 神奈川県横浜市
- 居住者構成:
- 夫婦
- 専有面積:
- 99.81㎡
- 間取り:
- 2LDK+WIC
- 既存建物竣工年:
- 1990年
- リノベーション竣工年:
- 2010年
―こちらに住む前は、どのような住居にお住まいでしたか?
Mさん:現在の物件の近くにある2LDK、70m2くらいの賃貸マンションです。結婚と同時に住み始めて2年間くらい住んでいました。2LDKだけどリビングやそれぞれの部屋が広くて天井が高く、住み心地が良かった。以前の住まいの雰囲気は、この物件を選ぶときにも参考にしました。
―家を購入しようと思ったきっかけは何ですか?
Mさん:これといった理由はないのですが、妻が突然、「家賃を払い続けるのはもったいない。買ったほうがいいんじゃない」と言い出したんです。それまではまったく購入するつもりはなく、知識も何もありませんでしたが、そこからいきなり盛り上がって、雑誌やネットで調べはじめました。
一人暮らしのときに、デザイナーズマンションや新築マンションにも住んだことがあるのですが、どこも同じようなパーツが組み合わせられ、プラモデルみたいで魅力を感じませんでした。既製品のような住まいは嫌だったから、自然と中古マンションを買ってリノベーションしようという流れになりましたね。
―現在の住まいはどのように探したのですか?
Mさん:リノベーションしようと思いはじめた時期に、インテリアショップのイデーとリビタが共同開催していたリノベーション説明会に参加しました。リビタのフルサポートサービスに順じて、設計をイデーが担当してくれるという内容だったので、早速具体的な物件探しをリビタに依頼しました。住み慣れた横浜の港北エリアにある、天井が高くて広い物件をいくつか紹介してもらいました。
―中古を買うことに対する不安はありませんでしたか?
Mさん:中古物件といってもさまざまなものがあります。建設された時期、販売会社や施工会社、管理状態、修繕履歴や計画などを調べて、安心できる物件だと思えたので、不安は感じませんでした。
―この住まいを選んだ決め手は?
Mさん:面積が100m2近くあって広かったことと、天井が高く開放感があったことです。天高はいちばん高いところで2m80cmもあります。エリアを決めていたので、条件に合った物件はあまり数が出なくて、6〜7件見たところで比較して決めました。イデーの設計担当者もリビタの担当者も一緒に内見して、間取りの変更についてアドバイスをもらえたので、イメージしやすかったです。
ただ壁式構造のため、耐震性には優れているけど、壊せない壁が多いことが気掛かりでした。フルスケルトンのリノベーションをイメージしていましたから。でも壁式構造のメリットとして、部屋の隅にも中心にも梁がなく天井がすっきり見せられることを教えてもらい、天井の高さを活かすことができそうだったので、そこに魅力を感じて決めました。
―プランのコンセプト、こだわりのポイントを教えてください。
◎床の段差、可動棚で切り分ける広いリビング
Mさん:天井の高さを活かした開放的な空間にしたいけど、スペースごとに異なるリズムがほしいという希望を伝えました。それを実現しているのが、可動式の棚、一段上がった床、フローリングの張り方の変化などで間仕切られた空間です。4LDKだった元の間取りのリビングダイニングと和室をひとつにした広々とした空間が、それらの工夫により、リビング、ダイニング、セカンドリビングにゆるく切り分けられています。可動棚は造作です。光や視線、気配を通すので一体感があるのですが、セカンドリビングは少しこもった感じもして、雰囲気や居心地に変化があります。ダイニングとつながるキッチンの壁は壊せなかったので、既存のものを活かし、窓を小さくしてもらいました。
◎書斎の間仕切りはガラスのパーティション
Mさん:ダイニングの横にある書斎は、さらに床を一段下げてカーペット敷きに。より個室感があります。リビングとの間仕切りにも壁やドアを設けず、黒皮鉄フレームのガラスでパーティションのように仕上げています。ダイニングからガラスを通して、書斎が見渡せるのがいいですね。リビングから書斎までそれぞれが独自の空間なのですが、全体としてはつながっていて、開放的に住まうことができています。
◎広い土間を横切り、離れのような寝室へ
Mさん:玄関の土間は思い切って大きくして、L字に奥まって存在する寝室と一部屋分をまるまる使ったクローゼットを、離れのようにリビングから切り離しています。土間から見ると入口の枠が黒いフレームのように切り取られ、奥に廊下のイエローの壁が見え、奥に部屋が続いている期待感を印象づけているんです。土間を通らないと寝室へ行けないので、「不便なのでは?」と最後まで迷いましたが、プライベートなクローゼットと寝室、パブリックなリビングを気分的にも切り替えることができて良かったなと思います。
◎こだわり抜いた色や素材の親和性
Mさん:ほとんどの家具はイデーの定番とオーダーで造作したもの。最初から空間の仕上がりのイメージに合わせて家具のデザイン、素材、色なども考えられています。床や壁などの素材や色はイメージしていたものがあったので、それを伝えてサンプルを準備してもらい、ひとつ一つ選んでいきました。天井や壁の一部は、既存の仕上げを剥がした後に出てきたコンクリートをそのまま活かすことにしたので、現場でコンクリートの色と床材、キャビネット、ソファのファブリックなどのサンプルを重ね合わせて、コーディネイトを確認。リビングの壁の一面をソファの色やテクスチャーに合わせて濃紺で塗装したり、寝室の壁の一面をさわやかな水色で塗装して、アクセントにもしています。
―引っ越してきてから、変わったことはありますか?
Mさん:照明やインテリア小物などもイデーのものがほとんどだったのですが、徐々に北欧ものや日本の作家ものの器など、幅広いジャンルから好きなものを選んで追加しています。海外で建築巡りの旅をするのが好きで、先日は北欧に行ってきたのですが、そこで購入したアンティークの花器を、早速可動棚に飾っています。
写真を撮るのも趣味で、旅行のときはたくさん撮影します。今書斎には自分で撮った写真をいくつか飾っていますよ。リビングの壁に飾っている絵も、実は自分で描いたもの。アクリル絵の具でペインティングしただけなんですけど、フレームの色にもこだわって、絵や家具の雰囲気に合わせて塗り直しました。
―これからやってみたいことは?
Mさん:リビングの壁が寂しいので、ヨーロッパの古い絵などを飾りたいんですけど、気に入ったものに巡りあえていないので、今後探してみたいと思っています。家具については、徐々にアンティークのものを増やしていきたいですね。この家は5年後、10年後と経年変化の味わいが、じっくり楽しめそうなので、それに合わせて一つずつ気に入ったものを、探していければと思います。
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