無駄を削ぎ落した空間に、古い桐たんすや和の設えをアレンジ|お宅拝見

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無駄を削ぎ落した空間に、古い桐たんすや和の設えをアレンジ

目 次
  1. 1すべての素材をこだわり抜いた家づくり。リノベーション期間は忙しくも楽しい日々
  2. 2無駄のないシンプルな仕上げに和家具やこだわりの和室をプラス
  3. 3好きな空間に暮らすことで日々の生活が豊かになる

51㎡の中古マンションを選び、既存の間取りを活かしながら、プレーンな内装にシンプルモダンを極めた和室や格子戸の建具、桐箪笥などの和家具を自分らしくアレンジした40代シングルのYさん。お仕事でアートにも触れる機会があるということで、空間のコーディネイトにもセンスが光る。

無駄を削ぎ落した空間に、古い桐たんすや和の設えをアレンジ

すべての素材をこだわり抜いた家づくり。リノベーション期間は忙しくも楽しい日々

―新宿や渋谷にも近く、都心にありながら、窓からは桜並木が見渡せる絶好の立地に建つマンションですね。この物件に決めた理由はどのようなところですか?

Yさん:「ここだったら大丈夫」と思ったんです。幹線道路から少し奥に入っていて静かだし、低層で規模も大きくなく、環境がとても良かった。家を買うことを決めてから、いろいろな中古マンションを見学しましたが、ひとつ一つの物件の条件や魅力が全く違いますから、何を大事にするか優先順位をつけて選ばなければ決められないなと思いました。

―最初はリノベーションをする予定はなく、中古のリフォーム済のマンションを買うか、簡単にリフォームしてお住まいになる予定だったのですよね。

Yさん:そのつもりで見学を繰り返していたのですが、ドアなどの建具や把手などのパーツ類、つくり付けの棚などをどうしても気に入ることができず、雑誌で見たリノベーションに興味を持ち、リビタのセミナーに参加しました。

―単身女性の方から「リノベーションをしたいのだけれど、大変そうなイメージがある」という声をお聞きすることが多いのですが、Yさんは同じお立場から、その辺りはどうお感じになっていましたか?

Yさん:最初にリビタのセミナーに参加し、リノベーションについて分かりやすく説明を受けたので、大変そうとは思いませんでした。むしろ「全部サポートしてくれそうだから安心」という印象でしたね。

―実際にリノベーションを経験されてみて、その印象通りでしたか?

Yさん:物件選び、設計、施工などの家づくりの過程で、リビタのコンサルタントの渡部さんが私の好きなテイストを良く理解し、良い物件や設計者さんを紹介してくれて、いろいろな場面で親身になってサポートしてくれました。でも、最終的に判断するのは私なので、何も分からないと決めることができないという点で、多少の勉強は必要でしたね。

―具体的には、どんなことを勉強されたのですか?

Yさん:物件を選ぶ際の判断基準のひとつである新耐震と旧耐震について、内容を分かっていないと選べませんから、本を読んでそれぞれのメリット、デメリットなどを勉強しました。リノベーションについても同じで、床や壁の素材などを選ぶとき、いろいろなものを知った上で判断したいと思い、ネットなどでいろいろな素材を調べ、情報を集め、納得してから選んでいったという感じです。

―リノベーションのプロセスの中で、大変さをお感じになったのはその辺りということですね。

Yさん:素材を自分で選びたいという前提でリノベーションを希望していますから、いろいろ調べたり勉強したりするのは面白かった。大変というより、忙しくも楽しい日々でした。調べて選択しているから素材に対して知識もあり、「ここには釘を打てないな」とかも分かるし、家全体に愛着が深まったと思います。

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無駄のないシンプルな仕上げに和家具やこだわりの和室をプラス

―マットなオイル仕上げのパインフローリングに、塗装風クロスというシンプルな仕上げですが、リビングにシンメトリーに並べた桐箪笥やキッチンの背面のカウンターとして利用している食器棚など、日本の古い家具を上手く合わせていらっしゃいますね。

Yさん:和のテイストが好きで、和家具を置くことは最初からイメージしていたので、古いものの素材感とリノベーションの仕上げの調和を上手く取れるように、素材やテイストを選びました。

無駄を削ぎ落した空間に、古い桐たんすや和の設えをアレンジ

―リビタが提案するパッケージ型のコース「スタイルリノベーション」の中から『Loft』を気に入られ、参考にされたとか。

Yさん:できるだけシンプルにしたかったので、イメージが近かった『Loft』をベースに、装飾性のあるものをそぎ落としていくことにしました。床や壁、オールステンレスのキッチン、タイルなどは好みに近いものでまとめられていたので、一から考えるより『Loft』を手がかりにし、カスタムしていったほうが、手間がかからずいいかなと。

―間取りは既存のものをベースに、リビングと隣の和室をつなげて広くし、玄関側の個室をスタイリッシュな和室に変更されました。この和室にはこだわりをお持ちだったのですよね。

Yさん:子どもの頃から賃貸での一人暮らし時代まで、ずっと和室に住んでいて、畳がない生活は考えられなかったんです。でも、普通の和室にはしたくなかったので、畳のデザイン、押入れ、格子戸の建具、床の間などのデザインやバランスにはこだわりました。ただ、決まり事が多い日本建築のルールが分からない中で、シンプルに仕上げていただくことを希望したので、本当にイメージ通りにできるのか不安だったし、最後の最後まで細かい寸法や収まりに悩みました。

―こだわりの和室はどんな風に使っていますか?

Yさん:着物を着るときやたたむときに使ったり、両親や親戚などお客さまが来たときに客間として使っています。限られた空間に布団が2組敷けるように押入れの下の空間を空けてもらったのですが、その結果、押入れと床の間のサイズバランスの調整に苦労しました。施工の途中で押入れのサイズを変更してもらったり、引き戸を開き戸に変更してもらったりと、色々ご迷惑をかけてしまいました(笑)。

―面積に限りがある中で、リビングとは居心地の異なる場所があるのは素晴らしいですね。和室にいると気分が随分変わるのでは?

Yさん:和室があることにより、心の余裕が生まれるのではないかと思います。私にとっては大切な場所になっていますね。キッチンと和室の間の壁に、型板ガラスと木枠の窓を設け、風や光を通すとともに、リビング側からも和室を眺めることができるのも気に入っています。

無駄を削ぎ落した空間に、古い桐たんすや和の設えをアレンジ
無駄を削ぎ落した空間に、古い桐たんすや和の設えをアレンジ

好きな空間に暮らすことで日々の生活が豊かになる

―周囲のご友人などが、新居に遊びに来たときの反応はいかがですか?

Yさん:居心地がいいと言ってくれる人が多いです。でも独身でマンションを買ったことに対して驚かれたり、すごいね!と言われることもあります。周囲の独身の友人は実家が近くにある人が多く、家を買おうという発想にはならないみたい。結婚して数年後に家を買った人は多いです。

―「住宅購入=定住」という価値観が、一般的にはまだまだ根強いのかもしれないですね。Yさんは定住という感覚はありましたか?

Yさん:定住することを考えていたわけではなく、ずっと賃貸住宅で暮らすことが、予算的にもったいないと思っていました。生活の変化などで引っ越す必要が出てきたときは、売却することも考えています。立地、環境、管理体制などが良い物件なので、その辺りはあまり心配していません。好きな空間に暮らすことで、日々の生活が豊かになるというメリットと、住宅ローンのリスクを天秤にかければ、メリットのほうが大きいと思います。若いときは貯蓄もあまりできませんし、年を重ねてから住宅ローンを組むことは難しいでしょうから、私にとっては買うなら今がベストのタイミングだったと思っています。

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