新旧の融合と住み開き|お宅拝見

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新旧の融合と住み開き

目 次
  1. 1古家付き土地として壊す前提の築50年の建物をリノベーション
  2. 2リビングをカーテンで仕切り、ベッドを出せばサロン空間に
  3. 3広々としたデッキを街に開き、ご近所さんが集まる拠点にしたい

9歳と5歳の兄弟とご夫婦とで暮らすKさんご家族。経年した味わいが気に入り、築50年の木造2階建ての一軒家をリノベーションすることにしました。吹き抜けや室内窓など、建築時のこだわりが感じられる個性的な空間を活かしながら、新旧を融合したオリジナリティあふれる住まいが完成。平日の日中は、奥さまが営むアロマ・カラーセラピーのサロンにもなり、デッキをご近所さんの交流拠点として開いていくことも考えているといいます。

新旧の融合と住み開き

古家付き土地として壊す前提の
築50年の建物をリノベーション

——Kさんご夫妻は、築50年の一軒家をリノベーションしていますが、既存の家の雰囲気もほどよく残っていますね。

ご主人 この物件は古家付きの土地として販売されていて、建物は壊される前提で、土地だけの価格が付けられていました。戸建てリノベーションを検討し、物件を探している時に見つけたものですが、写真を見て雰囲気がよさそうだったので、気になって見学にきたんです。外壁が杉板張りで、庭の植栽も豊かに育ち、長い年月を積み重ねた味わいがあるなと感じました。造りもいいし、大きな吹き抜けや室内窓があり、とても個性的で面白い空間でもありました。経年するごとに風合いを増していくような家をつくりたかったので、この家なら古いものと新しいものを融合させたリノベーションで、理想的な空間がつくれるのではと思ったのです。

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——建物の状態はどんな感じだったのですか?

ご主人 外観はなかなか雰囲気があったのですが、家の中は予想以上に老朽化していました。でも、建売や量産型の家をリノベーションするよりも、面白いものになるだろうという予感はあった。また、リノベーションすれば中はどのようにでもできることもわかっていたので、問題は感じませんでした。最初に見学した時に、2階の間取りはそのまま活かせるのではと、ある程度イメージもわいてきていましたね。ただ、戸建てリノベは壁や床に隠れている構造がどのくらいダメージがあるかなどが見えないので、リノベーションの予算は多めに設定する必要はありました。耐震性や断熱性も現在の規準に合わせてしっかり改修したので、今後も長く安心して住める家になったと思います。

——最初にイメージした通り、2階の間取りはほとんど既存のままで、羽目板の壁や室内窓なども活かしているのですね。

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ご主人 2階は羽目板を白く塗り、床や室内の壁の仕上げを新しくした程度です。階段も活かし、手すりだけ新しくしました。天井は既存を撤去し、小屋裏を現しにしています。小さな個室があったのですが、ドアを撤去し、カーテンで仕切りウォークインクローゼットにしました。階段ホールの余白にはワークスペースも設けました。コンパクトな空間ですが、大きな吹き抜けをそのまま活かしているので、開放感があります。

新旧の融合と住み開き
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リビングをカーテンで仕切り、
ベッドを出せばサロン空間に

——2階は既存が活かされていますが、一方の1階はワンルーム状で、まったく新しい空間になっていますね。

ご主人 基本的には家はシンプルな箱としてつくり、家具や雑貨、植物など置くもので空間をつくっていきたいと思っていたので、1階は間仕切りをできるだけなくし、吹き抜けを活かした開放的な空間としています。

新旧の融合と住み開き
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奥さま 1階の間取りは、決まるまでに紆余曲折がありました。私が自宅でアロマトリートメントとカラーセラピーのサロンをやりたいと希望していたため、サロン用の玄関をつくるというアイデアが出ていたのですが、予算の都合もあり、その案は諦めることにしました。そこで、普段はリビングとして使用するスペースで、お客さまを迎えてトリートメントの施術をすることにしたので、リビングは広めにとって、玄関側のコンパクトな空間にキッチンとダイニングを収める必要がありました。キッチンとダイニングテーブルのレイアウトを検討した結果、玄関と向き合うようにキッチンカウンターを配し、出窓に合わせてベンチをつくり付け、ダイニングテーブルの片側は、チェアのスペースを省略することになりました。玄関を入るとすぐにキッチンの裏側が見えるというのは、完成前にはなかなかイメージできなかったのですが、お店のカウンターのようでいい感じです。玄関も広がりのある空間になりました。

新旧の融合と住み開き
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——アロマトリートメントの施術時は、リビングをどのように使うのですか?

奥さま リビングの中央に設置しているカーテンで仕切り、壁に収納しているベッドを出して、トリートメントルームとして設えます。ベッドを収納するスペースもつくってもらいました。お客さまが泊まりに来た時も客間として使えて便利です。サロンとして専用の玄関や部屋をつくるという可能性もあったかもしれませんが、生活空間としてのリビングも大切にしたい。このようなフレキシブルな空間なら、ライフスタイルが変化した時に他のことにも使えると考えています。

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——床や壁の仕上げなどは、どのように決めていったのですか?

ご主人 ラフな造りが好きなので、リビングの床は足場板、ダイニングは墨モルタル、壁は塗装で仕上げてもらいました。壁の塗料は少しだけツヤ感のある白。光の反射がキレイで気に入っています。墨モルタルは、最初イメージしていたよりも黒くなってしまったので、乳白色の塗料で調整してもらいました。玄関は床に合わせて壁もうすいグレーにして変化をつけています。リビングの床が一段上がっているのですが、そこに既存の古い柱をあえて現しにして、アクセントにしました。

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奥さま 足場板は住宅の床に使ってもいいものなのかどうか、小さな子どももいるので少し気になっていましたが、全く問題ありません。オイル仕上げで表面はなめらか、引っかかるようなこともなく快適です。子どもがお絵描きなどで汚しても気にならないのもいいですね。

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広々としたデッキを街に開き、
ご近所さんが集まる拠点にしたい

——外壁は既存の杉板張りを踏襲しながら、新規で張り直したのですね。

ご主人 外観にもこだわりがあったので、既存のいい雰囲気を引き継ぎつつ新しくできればと思いました。気分も新たに、これから長い年月をかけて、天然の木が経年して味わいを増していくのを楽しみたいです。

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——植栽やデッキなど、外構もしっかり手を加えられていますね。

ご主人 植栽は既存の樹木を活かし、茂っていたところはすっきりさせて整理しました。今後はアオダモなどのシンボルツリーを植えたいと思っています。デッキは予算内でできるだけ広くして、ベンチもつくり付けてもらいました。

奥さま このベンチは、家のなかで育てている植物を日光浴させる場所にも最適なんです。昔から植物が好きで、インテリアの一部として少しずつ集めているうちに、かなりの量になってしまったのですが、元気に育てるコツはこまめに外に出すことだと感じています。

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ご主人 デッキは、友人を呼んでバーベキューをしたり、子どもの友達が集まって遊んだりする場所にもなっています。今後はご近所さんを呼んだりして、このデッキを少しずつ街に開いていきたいなと。ご近所の方が集まる拠点のような場所にできればいいなと考えています。

奥さま サロン主催のイベントやワークショップなども不定期に開催しています。他のジャンルのクリエイターの方とコラボレーションするなど、新しい試みも始めているんです。何かしようと思った時に、空間があることで場づくりが実現するんだなと感じています。

ご主人 外まわりでは、もう一つ新規でつくったものがあります。僕はスラックラインというスポーツが趣味なのですが、家の裏手にスラックライン専用の基礎をつくってもらいましいた。家で子どもたちと一緒に練習しています。

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——たくさんの工夫とアイデアが詰め込まれた、オリジナリティあふれる戸建てリノベーションですね。リノサポでリノベーションを経験してみていかがでしたか?

ご主人 戸建てリノベーションはどこにどれだけ予算がかかるか、わからないことが多いので、最初は不安がありましたが、始まってみるとわからないことはすぐに返答してもらえたので安心できました。不動産の契約や融資関係の書類の準備、設計者の紹介など、丁寧なサポートを受けることができ、リノベーションのさまざまな工程がスムーズに進んでいったと感じます。専門的な手続きをお任せできたので、施主として家をどのようにつくっていくか考えることに集中できました。過去に自分たちだけで家や土地を探していた時期もありましたが、どう進めていいか分からず、諦めた経験も。今回は最初からリビタに相談したことで、理想的な家づくりが実現できたと思っています。

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