『恵比寿文化祭2023』イベントレポート
年に一度のまちの祭典。繋がりが生まれる2日間
■恵比寿文化祭とは?
2023年9月30日(土)〜10月1日(日)の2日間、恵比寿にかかわる人が集い、楽しみながらまちの魅力を発信するイベント『恵比寿文化祭2023』が開催されました。
「恵比寿のまちに暮らす人、働く人、遊びに来る人。普段はなかなか出会う事のない人たちが集まり、まちの魅力やカルチャーを賑やかに発信したい」という思いから始まった本イベント。13回目の開催となる今年は「みんなで、恵比寿のあちこちで、文化祭」をテーマに、過去最大規模の72団体が参加しています。
リビタでは、リノベーションを行う現場で出た廃材や端材をアップサイクルして小さな家をつくるワークショップを開いて参加しました。この記事では、恵比寿文化祭当日のまちの盛り上がりやイベントの様子をレポートにしてお届けします。
舞台はまちのあちこちに。オフィスビルも公園も文化祭
恵比寿文化祭初日。駅構内には、そこかしこに「恵比寿文化祭」の文字が。午前中から、いつも以上の賑わいを感じます。
まずは駅直結の「アトレ恵比寿」の様子から覗いてみましょう。
アトレ恵比寿の5階にある大型書店・有隣堂は、登録者数25万人を誇る有隣堂公式YouTubeチャンネル「有隣堂しか知らない世界」として恵比寿文化祭に参加。
「年間3万冊の新刊を吟味する男・書籍課課長芝による即興選書」や「文房具王になり損ねた女・文房具バイヤー岡﨑によるガラスペン体験会」など、個性豊かな社員の方々によるさまざまなワークショップを開催していました。YouTubeチャンネルのMCキャラクター「R.B.ブッコロー」と記念撮影をするお子さんも。
まちを歩いて「恵比寿ビジネスタワー」へ。普段はビジネスマンが集う場所ですが、18階建てのオフィスビルが年に一度の文化祭ではまた少し違う雰囲気に。
ハワイアンフードのカラフルなキッチンカーが並び、文具メーカー「ミドリ」によるハロウィンのお面づくりや、イベントスタジオ「STUDIO VIZZ EBISU」の本格機材セットを使って、Youtubeでのライブ配信体験ができるワークショップなどが開催されていました。
お子さん連れのファミリーや、普段はビジネスタワーに立ち寄ることがないという近所のおばあちゃんなど、さまざまな人の姿が見られました。
恵比寿文化祭の舞台は、公園の中にも。リビタ本社にもほど近い「えびすどろんこ山プレーパーク」では、パン生地を竹に巻き付けてかまどで焼く「あそぼうパン」づくりを開催。公園の外にまで、香ばしくおいしそうな匂いが漂っていました。
「自分の責任で自由に遊ぶ」をモットーに運営するこの公園には、子どもたちの創造力を養う遊びのヒントがたくさん。パンそっちのけで、どろんこまみれになりながら楽しそうに遊んでいる子たちもいました。
ワークショップやステージで賑わう恵比寿ガーデンプレイス
お昼を回り、メイン会場となる「恵比寿ガーデンプレイス」へ。少し晴れ間も出てきたおかげか、お客さんの数も増えてより一層賑わっている様子。
センター広場にはたくさんの出展ブースが並ぶほか、音楽やダンスのステージ、そして昨年新たに誕生したセンタープラザ、食と音楽が融合したダイニングBLUE NOTE PLACEなどの各店舗による出展なども盛り上がっていて、まちの文化祭らしい雰囲気が漂います。
ブースを眺めながら歩いていたところ、素敵な笑顔で挨拶をしてくださったのは絵本作家のみかみなつさん。みかみさんはなんと、恵比寿在住歴20年以上なんだそう。「恵比寿のまちがとても好きなんです」とお話してくださいました。
恵比寿文化祭では、子どもから大人まで楽しめる、数十種類の絵本を展示・販売しており、そのやさしくて柔らかい世界観に、子どもたちも釘付けに。
センター広場のステージには、たくさんの人だかりが。極真会館総本部代官山道場による、極真空手の演武が行われていました。現在は代官山を拠点に活動しているものの、もともとは恵比寿に道場を構えていたのだとか。
子どもたちの演武に始まり、大人の方々の迫力ある板割りも。成功すると、会場からは大きな拍手と歓声があがっていました。普段なかなか生で見ることのない空手を、恵比寿のど真ん中で見られるのも、恵比寿文化祭ならではかもしれません。
小さい女の子たちでひときわ賑わっていたのが、メイクスクール「Be-STAFF MAKE-UP UNIVERSAL TOKYO」の皆さんによる、ワンポイントメイクブース。スタッフの皆さんは、普段大学に通いながらメイクスクールで勉強している生徒さんたちです。
子どもたちは可愛らしいペイントを、大人はワンコイン500円でデイリーメイクをしてもらえるということで、親子ともに人気でした。
昨年誕生した「センタープラザ」の2階にふらっと上がってみると、何やら森のような気持ちの良い空間が。たくさんの木々に囲まれたこの場所は、オフィス家具や文具でお馴染みのプラス株式会社の恵比寿オフィスなんだそう。
森をイメージしたサロンスペースを全面開放し、「木育」をテーマにした親子向けワークショップを開催していました。くり材のスプーンや、ひのきのバターナイフを作れるワークショップを覗いてみると、大人の方々も夢中になって取り組む姿が見られました。
捨てられてしまう建材をアップサイクル、小さなリノベーション体験
そして、いよいよリビタ本社に到着。今回リビタでは「きた、みた、リビタ」をテーマに、捨てられてしまうはずだった建材・端材をアップサイクルするワークショップを実施しました。好きな材料を選んで、小さな家づくりを体験できます。
「集う」「遊ぶ」「住む」を軸に社員たちが一から企画をし、実際にリノベ現場に足を運んで材料の調達も行っています。
取材班が到着すると、ちょうど午後のワークショップが始まっていました。
まずは、社員によるリビタの事業やリノベーションについての説明から始まり……
いよいよ、お待ちかねの材料選び。紙コップにおうちづくりに必要な材料を入れていきます。端材ならではのさまざまな形の建材や紐、カラフルなタイル、ビーズなどを組み合わせて思い思いの家を作ります。
お子さんだけでなく、お母さんも真剣……。
もちろん、マーカーで色を塗ってもOK。子どもたちの自由な発想には驚かされます。これも立派なリノベーション!
家づくりのワークショップ以外にも、来場者が恵比寿のまちの好きなところをシェアできる大きなマップを使った展示や、同じく捨てられてしまうはずだった建材や建材サンプルで作った輪投げゲームを楽しめるコーナーも。
輪投げの輪は、ビニルコードをアップサイクル。スタッフの「せっかくなら全部廃材で作りたい」という思いから、現場で余った電気コードを編んで輪っかにしてみたのだそう。本来無骨な印象のコードが、編むことで何だか可愛らしい印象に。
お子さんでも楽しめるよう、「やさしい」「ふつう」「むずかしい」と書かれた廃材がラインに置かれていました。
輪投げで入った個数に応じて、ガチャガチャが回せるというオマケ付き。中には、リビタにまつわる景品が書かれた紙が入っており、目玉としては各日一個限定でホテル宿泊券が入っていたのだとか……。
スタッフに教わりながら、一生懸命ガチャガチャを回すお子さんの姿がとても可愛らしかったです。
最後に、今回リビタのイベントの企画を担当した小林凜さんにお話を聞いてみました。
「リビタが提供するリノベーションの魅力や、大切にしている価値観を知ってもらいつつ、お子さん連れの方々も楽しめるように企画を考えましたが、実際に親子で参加してくださる方が多くて嬉しいです。むしろ大人の皆さんも真剣になってくださっていて(笑)」
小林さんは現在、新卒1年目。恵比寿文化祭への参加自体も、今回が初めてとのこと。
イベントの企画を含め、実際に恵比寿文化祭に参加してみて感じたことは?
「まちの方たちと繋がれるのが楽しいですね。リビタのすぐ近くにある公園の『えびすどろんこ山パーク』も、今まではスタッフの方と言葉を交わすきっかけがなかったのですが、恵比寿文化祭をきっかけに『うちはこういう企画やってるんですよ』とお話する機会を持てたりして。こうした繋がりが、まさにまちの文化祭という感じがして私は好きですね。
私自身、今まで恵比寿と言えば、都会でオフィスがたくさんあるというイメージで、まちの人の顔はあまり意識していませんでした。でも今回恵比寿文化祭を通して、主催のサッポロ不動産開発さんや、参加しているさまざまな事業者の方々、まちに縁がある皆さんと実際に顔を合わせて、関係性が生まれたことで、恵比寿のまちに対する愛着が湧くいいきっかけになったと感じています」
取材を終えて
コロナ禍以降初の開催であり、過去最大規模となった今年の恵比寿文化祭。まちのあちこちが舞台となり、老若男女問わずたくさんの笑顔が溢れていました。普段の恵比寿の顔とはまた少し違い、よりローカルであたたかい部分が見えたような気がします。リビタとしても、恵比寿文化祭がまちの方々との大切な接点になっていることを、改めて実感しました。
リビタでは今回のワークショップのように、日常に潜む小さなリノベーション体験を通して、リノベの魅力を知っていただけるようなコンテンツを引き続き提供していきたいと考えています。ぜひご期待ください。