OURHOME Emiさんが考える
「子どもが“自分で”決める、子どもの空間と収納」
双子の息子と娘の母。家族をまきこみ、気持ちがラクになる片付けが得意。大手通販会社での8年にわたる商品企画の経験を生かしたオリジナルのモノづくりや、セミナー開催など多彩に活躍。著書に『わたしがラクする服選び』(大和書房)、『スチールラックのすごい収納』(ワニブックス)など著書14冊、累計45万部突破。2008年から綴る、暮らしや子育てのアイデアを発信するブログ「OURHOME」が人気。NHK「あさイチ」や「助けて!きわめびと」に出演するなど活躍の幅を広げている。
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OURHOME主宰、整理収納アドバイザーEmiです。 全6回の連載、最後となります今回「子どもが“自分で”決める、子どもの空間と収納」をテーマにお届けします。 私は自著『おかたづけ育、はじめました。』でも綴っているのですが、子どものお片づけは、決してお片づけ上手になることがゴールではなく、どうしたら遊びやすくてしまいやすいかな?と、片づけを通して子どもが自分で考えたり工夫できるようになることが大切だと思っています。 今10歳のわが家の双子の子どもたちも決して毎日きちんとできているわけではありませんが、自分たちなりのタイミングやルールで身支度や片づけができるようになってきました。 今回は、そんなわが家と、リノベーションされたお宅の事例をまじえて子どもが自分でできる収納の仕組みをご紹介します。
子どもが自分でできる、“身支度ロッカー”
わが家では、子どもたちが保育所に通っていたころから、身支度に必要なパジャマや肌着、ハンカチなどを1カ所に集めた収納を自宅に作っています。通称“身支度ロッカー”。これは、じつは保育所のロッカーを参考にしたもの!
というのも、子どもたちが3歳になる少し前のころ、保育所でパジャマを畳んで仕舞っている姿を見て、こんな小さな子どもでも自分でできるんだ!と、はっとさせられたのです。それならば、家にも保育所と同じような収納の仕組みを作って子どもたちと一緒にやってみようというのがきっかけでした。
小さな子どもたちでも簡単に片付けられるようにと、もともと備え付けされていた収納棚の扉を外してオープンな棚にDIYし、管理できる必要最小限の数だけをこのロッカーに置くようにしました。
また、中に入っているものが一目でわかるようにアイコンを引き出しに貼ってラベリング。子どもだけでなく、たまに手伝いに来てくれる両親や、夫にもわかりやすく、私以外の人もできる仕組みとしてとても役立ちました。
ランドセルは“緑マット”に置いてOK!
小学生になり、入学当初の困りごとは帰宅後のランドセルの置き場所でした…。
子どもたちは重たいランドセルを背負い、疲れて帰ってきます。すると当然、ランドセルはリビングのソファーや廊下にポイっと放りっぱなしに。当初決めていた場所に戻せない日が続いたのです。
そこで私は、「ランドセル、ここにあったらお母さんつまずきそうなんだけど、どこなら戻しやすいかなぁ?」と子どもたちに聞いてみることに。
この時子どもたちと一緒に考えたのが、リビングに敷いている緑色のマットの上なら置いてもOK!というルール。そして夜寝る前にはラックに戻すことにしたのです。
おもちゃのジャンル分けや整理も子どもと一緒に
おもちゃは、1つのジャンルのものを1つの専用の箱に入れる“1ジャンル1ボックス収納”にしています。
このおもちゃのジャンル分けは、私が考えるのではなく、子どもたちと一緒に考えたり、任せています。もっと幼かった頃は「こっちと、こっち、どっちが遊びやすいかな?」と言うように、選択肢を2つくらいに絞って聞くようにしていました。そうすると、子どもも答えやすくなり、自分で決めた!と達成感も味わえたようです。
こちらの写真はリノベーションされた方のおもちゃスペース。小さなお子さまなら、こんな風にオープンな棚に並べるだけでも遊びやすく片付けやすい仕組みになりますね!
また、もともとあった壁を引き戸にリフォームされているのですが、ご家族の視線が届くところでお子さんが遊べるというところも素敵なポイントだと思いました。
おもちゃが増えてきたときは、親が処分を決めてしまうのではなく、子どもと一緒に整理するのがおすすめです。「このおもちゃは、赤ちゃんぽいかな〜?それともおにいちゃんぽいかな?」といった風に声をかけながら、最終的には子どもが要・不要を決められるように一緒に進めてみてくださいね。
「誰かに言われて、ではなく、自分で考えて、自分でできた!」と、こんな風に子どもが自信を持ってくれたら親としてもとってもうれしいですし、この力はどんな時にも役立ってくれるのではと思います。
ぜひ収納を考えるときは、お子さんと一緒に楽しみながら取り組んでみてくださいね。
全6回に渡ってお届けしてきました「家族がごきげんに暮らすための、片付け収納のルール」ご覧いただきありがとうございました。何か一つでも暮らしのヒントとしてお役立ていただけるとうれしく思います。
本記事は、「みつかる。私たち家族の“ちょうどいい”暮らし」をコンセプトに、暮らしの情報をお届けする OURHOME の整理収納アドバイザー Emiさんが綴る収納のコラムです。
Emiさんは、3LDKのマンションに夫と小学4年の男女の双子と4人暮らし。仕事、家事、子育てと忙しい日々のなか、なるべく手間を省いたラクな収納の仕組みを心がけていらっしゃるそうです。
「家族がごきげんに暮らすための、片付け収納のルール」から、みんながラクしながらも楽しく暮らせるアイデアが見つかります。