フェイバリット・ビュー 私のくらし
#11 手ぬぐい
気づいたら集めているもの。見かけると、ついつい手が出てしまうもの。
どんなに忙しくても、大事にしたい時間。自分らしくいるために、欠かせない瞬間。
そんな、日々を彩る「もの」やホットな「こと」がつくりだす、お気にいりの景色=favorite view。
くらしにフェイバリット・ビューをもたらす「もの」や「こと」を、くらしをリノベーションする、リビタの社員がご紹介します。
手ぬぐいLOVER
今回、リビタ社員・平賀がご紹介するのは「手ぬぐい」です。
薄くて軽い手ぬぐいは、暑い季節はもちろん、春夏秋冬、暮らしに欠かせない存在。
見かけると「かさばらないし、誰かにあげるかもしれないし、買っておこうかな」と、ついつい手に取ってしまいます。
手ぬぐいは、どこで購入しても基本のサイズ感が同じ。大きさがまちまちなハンカチやスカーフに比べ、たたむのも保管するのも楽で整理しやすいのも魅力です。
手ぬぐいを意識したきっかけは、『BUKATSUDO』にて自身が担当した講座での一コマ。自己紹介で「私、手ぬぐいLOVERなんです」とおっしゃる参加者の方がいて。そういえば私も何枚か持っているな、と気づきました。
その後、作家の桜木紫乃さんから読書会のお土産としていただいたり、主催イベントのためオリジナル手ぬぐいを作成したり、気づけば身の回りに手ぬぐいが集まっていました。
ドットをせっせと並べて豆絞り風にデザインした『BUKATSUDO』手ぬぐい。思い出の品です。
暮らしの味方
使いかたはさまざまで、ときには会社に持っていくお菓子を包んだり。直接カバンに入れるより安心します。
子どもが小さく、おむつ、着替え、ゴミ袋におもちゃ、母子手帳セット、飲み物、おやつ、おしりふき、手口拭きなど、外出時の必需品がたくさん。できるだけ荷物を軽量化したいときこそ、かさばらない手ぬぐいが大活躍。3枚ほど持ち歩いて、汚れたら新しいのに変えて、と大胆に使います。
ベビーカーに敷くことも。夏場など、気づけば子どもが汗だくになっていて…。シートは外して洗えるけれど、毎回は大変。手ぬぐいを敷くことで、子どもの汗や鼻水がしみ込むのを少しでも防げたら、と。肌に触れる質感もさらっとして、子どもも快適なようです。
こんなとき、手ぬぐいがあれば
持っていてよかった、と思ったのは、夫の地元・北海道に帰省して夏祭りに参加したとき。ヘアゴムがなくて髪を結べず、もう暑くて暑くて。カバンにあった手ぬぐいをヘアターバンがわりにしてみたんです。かなりスッキリ涼しくなって「助かった~」と。タオルだと運動部員風になりがちですが、手ぬぐいならいい具合におしゃれ感を出してくれます。
遠方に贈り物をするときも重宝。
長野や岡山に住む学生時代からの友人に、誕生日や出産祝いに手紙を添えてプレゼントを送る、アナログなやりとりをずっと続けていて。
箱にいろいろ詰めることもありますが、気軽に送りたいときは、厚さ3cm以内でレターパックライトに詰めるのが便利。手ぬぐいの薄さが本当にちょうどよく収まるんです。
味や匂いのあるものはそれぞれの好みがありますが、手ぬぐいならどんな人にも邪魔にもならないはず。
薄くてかさばらない手ぬぐいは、ちょっとした贈りものにぴったりです。
暮らしを彩る、土地の香り
その土地の面白さが感じられる、珍しい図柄や模様が好きです。
北海道で買った手ぬぐいを鹿児島の友人に送ったら、西郷どん柄のものをお返しにもらったり。そんなやりとりも楽しくて。
松竹梅の模様は、研修先の大分の染物屋さんで。縁起が良さそうで部屋に飾っています。
今ほしいのは無印良品の、磁石でピタッと挟むマグネットハンガー。手拭いを飾るのによさそう、と狙っています。
ちょうどよく、いつも近くに
私にとって手ぬぐいは「ちょうどいい存在」。いつも近くにいて、あると助かる。「相棒」だとちょっと言い過ぎ、そんな温度感です。
一日一日を過ごすのに精一杯で、「今ここにいる自分」しか見えなくなる。そういうとき、友人に手ぬぐいなどちょっとしたものを送る時間を設けると「自分にはこんな仲間がいた、こういう自分もいた」と思い出せるんです。
懐かしい友人とのやりとりは「こういう自分もいた」と、大切にしていた景色を懐古する時間をもたらしてくれます。
過去に戻りたいわけではなく、その景色を思い出す瞬間が私には大事な時間だったりします。できれば大げさじゃなく、重たくしすぎず、がいい。だからやっぱり、軽くて送りやすい手ぬぐいがベストなんです。