【大倉山エリア】 子育てと文化と見晴らしのまちやわらかな「つながり」のくらし|まちとのつながり

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まちとのつながり

【大倉山エリア】
子育てと文化と見晴らしのまち
やわらかな「つながり」のくらし

目 次
  1. 1見晴らしのまち
  2. 2くらし密着パワースポット
  3. 3時空を超えて、つながって
  4. 4お気に召すまま、今日はどの公園へ?
  5. 5フランスの薫り、リボンをかけて
  6. 6子どもたち、ウェルカム!
  7. 7昔ながらもこれからも
  8. 8このまちのくらし 

大倉山に住んでみる?
住みたいのは、どんな街?
窓から見える景色は?毎日通うお店は?週末はどこへいく?そして、来年、再来年、その先をどう過ごす?
以前よりも真剣に考えるようになったのは、「くらし」が変わりゆくものだとわかってきたから。
家族が増えても、仕事に変化があっても、歳を重ねても、一緒にいられる街を見つけたい。

「このまちのくらしを、探そう。」
そんな思いで歩いてみたら、見える景色も少し変わってくるかもしれません。
のくらしが、実際に大倉山エリアを歩いて見つけた「このまちのくらし」をご紹介します。

見晴らしのまち

まずは「まちの全貌をとらえてみよう」と駅から一番近い坂道を登ってみた。ふと振り返ると、眼下に広がる柔らかな色の街並み。しばし立ち止まって眺める。

駅から近いのに、坂の上はなんだかとても静かで、ゆったりした時間が流れているよう。このまちに住んだら、空が広いこと、陽射しの色が時間とともに変化することを、毎日のなかで感じられるんだなあ。思わず深呼吸。

道ゆく人々のおだやかな雰囲気に気持ちもほどける。このまちをもっと知りたくなって、足取りも軽く駅方面へ。

ギリシャの雰囲気漂うエルム通りをはじめ、レモンロード、オリーブ通り、つつみ通りと大倉山は商店街が大充実。夕方には売切御免!人気の焼き菓子店、センスの光るフラワーショップにベーカリーカフェなど「帰り道でちょっとご褒美」なお買い物ができるお店も多い。路地を一つ入れば、妹島和世氏設計の集合住宅やこだわりのショップと、さらに発見があって、歩くだけでもウキウキ。

昔ながらの店とチェーン店やスーパーマーケットが共存する東横線大倉山駅前周辺。なんでも揃ってるから、毎日のお買い物も安心してできる。菊名と綱島に挟まれた大倉山は、お出かけにも困らない。

新横浜まで平坦な道のりなので、ベビーカーを押しながらお散歩する人もいるらしい。大倉山は「新横浜から新幹線に乗れば帰省にも便利だし、首都圏にも通勤しやすい」と関西出身者にもひそかに人気があるんだとか。

くらし密着パワースポット

大倉山駅から足を伸ばして8分ほど、サッカー好きならご存知、八咫烏(やたがらす)のモチーフで有名な師岡熊野神社へ。「こんな場所に?」と一瞬とまどうほど、普段づかいの道の途中に荘厳な石階段が現れる。

階段で体力づくりするもよし、貝塚のほうへ足を伸ばして、緑を感じてリフレッシュするもよし。元気が出ない日は、池で遊ぶ鴨を眺めながらボーッとするのもいい。

八咫烏は、夜明けを呼ぶ、太陽を招く鳥。「人生の闇に迷い悩む人々を明るい希望の世界に導く神の使いの霊鳥」として信仰されているとか。境内を歩きながら、何羽いるのか数えてみる。絵馬やおみくじの八咫烏も可愛くて微笑ましい。遠出せずとも家の近くにこんなパワースポットがあれば、忙しい毎日でもやすらぎを得られそう。

堂々と本殿を守る、平成生まれの覆殿。本殿はおよそ300年ほど前の正徳2年、江戸時代に造られたもの。江戸 meets 平成の存在感にしばし言葉を忘れて。

時空を超えて、つながって

「建築が好きな人におすすめ」と噂の大倉山記念館にやってきた。午後のひととき、ギリシャ神殿を思わせるエントランスをバックに、地元の子どもたちが自由気ままに遊んでいる。

ギャラリーでは、地元のイラスト教室に通う小中学生の展示が行われていた。歴史ある建物をただ鑑賞用に保存するのではなく、ホールや集会場など地元にくらす人々のために活用している。そういうところが、大倉山らしさなのかも。

ギリシャ以前、という意味の建築様式「プレ・ヘレニック様式」で建てられ、一見するとギリシャ神殿。けれど、日本の建築様式も取り入れられていて、「東西文化の融合」を体現しているのが特徴だ。かつては西と東を、そして今は、歴史とまちの人々をつないでいる。

お気に召すまま、今日はどの公園へ?

梅花が有名な大倉山公園。
近所に住んでいたら、満開までの段階をじっくり楽しむ、なんて上級者の通いかたもできそう。なんといっても入場無料。図書館や運動場・体育館など施設も充実した「くらしに近い公園」には、もちろんお散歩向きの遊歩道も。

少し足を伸ばして、太尾見晴らしの丘公園にも行ってみよう。新しい遊具が出番を待っている。
子どもが小さいうちは遊具メインで、大きくなったらスポーツや習い事に通い、子どもの独立後は花を眺めてウォーキング……なんて想像がふくらむ。ほかにもタイプの違う公園が多くある大倉山だから、ライフスタイルの変化に寄り添ってくれそうだ。

フランスの薫り、リボンをかけて

下校時刻の小学生とすれ違いながら、喫茶店Cafe Rubanに入ってみる。

まず壮観なのは、ずらりと並ぶロイヤルコペンハーゲンのカップ&ソーサー。グラスはバカラ、カトラリーはクリストフル。こだわりが光るこちらのお店は、2009年に誕生して13年、地元の常連さんに愛されている喫茶店だ。

視線を気にしなくてもいいように、各席がゆるやかに独立するようなインテリア。個室のような安心感から子ども連れで訪れる人も。
「チーズケーキがおいしいって、子どもがお皿まで舐めちゃって、親御さんが『もう、恥ずかしい!』なんて言ってね。ケーキはすべてフランスから卸してますが、子どもにもわかるんだね(笑)」とマスターが笑う。

コクテール堂の豆を、ネルドリップで丁寧に淹れたエイジングコーヒー。繊細なカップで味わえば、まさに気分はフランス。大倉山にパリ、見つけました。

◉Cafe Ruban
神奈川県横浜市港北区大倉山1-15-20 畑野ビル1F

子どもたち、ウェルカム!

歩いていると、保育園から歌声が聞こえてきた。そういえば、保育園がこちらにも、あちらにも。商店街を抜けたところで目に入ったのは「港北区地域子育て支援拠点どろっぷ」の看板。

平日の夕方、利用者も多いなか対応してくれたのは、スタッフの江口さん。ここは就学前の乳幼児のための遊び場で、一時預かりなどの子育てサポートにも取り組んでいるという。

「もともとは児童館がない地域で、子育て支援拠点のモデルケースとして17年前に始まりました。子どもたちのために、砂場とお庭があって、という物件を探していたところ、こちらの大家さんが『土地を使っていいよ〜』と申し出てくださって。大倉山って”受け入れる”土壌があるんですよね。新しいお店ができたら口コミですぐ広がったり、転出入が多いこともあってか、他所から来た人やものに対してすごくウェルカムな空気があります」

どろっぷの特筆すべきポイントは、
「90代から小学生まで幅広い年齢層のボランティア、通称『Sボラさん』の存在です。庭の畑で大根を育てているおじいさんや、小さい頃どろっぷに通っていて、ボランティアとして戻ってくる子など。小学生ながら、スタッフ以上に熱心に掃除や戸締りをしてくれます(笑)。『帰りたくない~』と駄々をこねていた子も、お兄ちゃんお姉ちゃんに『帰ろうね』って言われると素直に聞くんですよ。そういうの、いいですよね」
江口さんの顔もニコニコほころんで、そのシーンが目に見えるよう。

また、手芸やITといった、自分の得意分野で力を発揮するSボラさんも。
「『子どもと遊ぶのは得意じゃないけど、手伝いたい』と、ワッペンの制作や子育てアプリの開発をしてくださって。子どもの有無や年齢、立場に関わらず、想いを持ってかかわってくださる方がたくさんいます」
まち全体がおおらかに子育てに関わっているまち、大倉山。その特徴のひとつが、老人クラブなどで配布している『子育て応援隊バッジ』。

「応援しているよ」と意思表示できる、シャイな人にもありがたいアイテムだ。子育て世代が「助けて」と言いやすいように、というどろっぷの思いが、まちに広がっている。

創設当時は利用者だった江口さんは、お子さんが大きくなってからスタッフとして携わっている。
「どろっぷのテーマは『子どもがまんなか みんなで子育て』。大倉山は、都会なんだけど下町の良さもすごくあって、子どもが大きくなってからも過ごしやすい場所だなあと感じます」

◉港北区地域子育て支援拠点「どろっぷ」
横浜市港北区大倉山3-57-3

昔ながらもこれからも

「昔からの常連さんに加えて、最近は若いファミリー世代が増えてきましたね。友人夫婦からも『住みやすい』と聞きます」
そう話すのは創業38年の老舗居酒屋 飲み喰い道楽 男魚魚の2代目店長・川井さん。生まれてからずっと、大倉山とお店を見つめてきた川井さんに、このまちについて聞いてみた。

「いい人が多いですね。みんなお酒をきれいに飲むし、うるさく騒ぐようなこともない。夜道でも、変な人が歩いていないので安心です。悪い人がいないんですよ(笑)」
OTTOTTO COFFEEとして昼も営業を始めた男魚魚。きっかけはコロナの影響だったけれど、結果はポジティブだったという。

「横のつながりが広がったんです。3月には近辺の店舗で『大倉山カフェまつり』という企画をしたり、同世代で色々と盛り上げていこうって。昔からいる人も、新しくやってきた人も共存できるのが大倉山のいいところ、ですね」
もともとはお酒が好きな常連客だったスタッフさんも、コロナ禍に「今だからやれること、やりたいことを」とコーヒーを究めるべく転職。カフェタイムの指揮は彼女がとっているそう。

創業当時からの人気メニュー・川井さんのお母さま考案の「道楽まんじゅう」と、時代にそって始めたランチタイム。いいものは、軽やかに変化しながら続いていくのだ。

◉飲み喰い道楽 男魚魚/OTTOTTO COFFEE
神奈川県横浜市港北区大倉山1-18-26

時代も、私たちも変化するけれど、大倉山のように一緒に育っていけるまちなら、安心してくらすことができそうだ。「先が見えない世の中」なんて決まり文句は、この見晴らしのいいまちには似合わない。大倉山の梅でつくられた梅干しソーダを飲み干して、そんなことを考えたりして。

このまちのくらし <休日・理想のスケジュール>

朝:天気が良い日は家族で公園へ。「どの公園に行こうかな〜」なんて迷うのも楽しい。

正午:季節のお花を眺めながら、お気に入りのベーカリーで買ったパンでプチピクニックランチ。

午後:子どもたちはどろっぷ主催のイベントへ。その間、子育て仲間とOTTOTTO COFFEEでおしゃべり(ひとりの時はCafe Rubanでティータイムもいいな)。

夕方:夕焼け空の色を眺めながら、駅前で晩ごはんの買い物を済ませて帰宅。

夜:子どもを寝かしつけたら、大人の時間。新しくできたお店のスイーツを試してみる。

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