「動と静」のメリハリで、大人も子どもも快適な家|お宅拝見

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「動と静」のメリハリで、大人も子どもも快適な家

目 次
  1. 1子どもたちは走り回れて、家事も効率的にできる回遊動線
  2. 2将来の子どもの成長に合わせて、 空間の使い方を柔軟に変えていける余白
  3. 3海外駐在からの帰国やコロナ禍など、 特殊な状況でもスムーズに進んだ家づくり

6歳と1 歳の男の子を育てるMさんご夫妻。約7年前にリビタでリノベーションをした以前の住まいをとても気に入っていましたが、ご主人がリモートワーク中心となり、下のお子様も生まれて少し手狭になってきたため、再びリビタに相談。2回目のリノベーションで住み替えをすることになりました。5歳差の兄弟の子育てのための住まいであり、働く場でもある家づくりについて、お話をお聞きしました。

子どもたちは走り回れて、
家事も効率的にできる回遊動線

――Mさんご夫妻は、約7年前にも中古マンションのリノベーションを経験されています。今回は住み替えによる2回目のリノベーションとなりますが、新たに物件を購入してリノベーションをすることにした経緯を教えてください。

ご主人 海外駐在から日本に戻るタイミングで、次男が生まれることがわかり、帰国後は私がリモートワーク中心になり、ライフスタイルが大きく変わりました。前の家は賃貸中ですぐに住むことは難しかったし、家族が増えると少し手狭にもなるため、心機一転、新しい物件を購入し、住み替えることしたのです。

奥さま 前の家もすごく気に入っていて、リノベーションで自分たちの暮らしに合わせて家をつくることが、いかに快適で生活しやすいかということを経験しました。前回は床に無垢のフローリングやタイルなど使って、素材にこだわって家づくりをしたのですが、今回はそのときの反省点なども活かしています。5歳の年齢差がある兄弟の子育てをする住まいとして、「動と静」をテーマにメリハリのある空間を意識。子どもたちがのびのびと安心して成長でき、大人も効率的に家事や仕事ができることを念頭に置いて、リノベーションに臨みました。

――玄関を入ると左手に大きな土間があって、そのままLDKにつながっています。お子さまたちが走り回れる連続性のある空間ですね。

奥さま 土間は子どものものを置くのに便利なので、広めにつくってほしいとリクエストしました。夫と長男は自転車が好きで二人でツーリングにも行くので、自転車が置けるようにラックも設置。壁は有孔ボードにして、フックに子どもたちのものを吊るしてすぐに使えるようにしています。右手は洗面室へとつながる動線になっていて、そこからキッチンにも抜けられます。引き戸を開けておけば大きく回遊できる動線にもなり、子どもも走り回れるし、家事動線もコンパクトにまとまっていて日常の動きがスムーズ。洗面室に洗濯機があり、浴室にガス乾燥機があるのですが、吊るして干して、乾いたらそのままファミリークローゼットにしまえて機能的です。

ご主人 土間のコーナーを斜めにしているのも動線を広く取るための工夫です。これだけでLDKが広く使えて、ソファを置く場所にも自由度が生まれました。土間やLDKに造作で収納をつくることも、ゆずれないポイントでした。前の家で必要な場所に必要な量の収納があることの暮らしやすさを知り、既製品ではそこまでの使い勝手を求められないと分かっていたので、予算がかかってもそこは叶えたいと思ったのです。

将来の子どもの成長に合わせて、
空間の使い方を柔軟に変えていける余白

――LDKと隣接する個室は、少し低めの間口の先にあります。現在は二段ベッドが置いてあり、お子さまのスペースになっていますね。

奥さま二段ベッドは上に長男、下に私と次男が寝ています。夫はワークスペースにベッドを置いて自分の部屋のように使っていて、現時点ではその状態でお互いに快適に過ごせていますね。将来的には、ワークスペースを子ども部屋にして、LDKの隣の部屋は主寝室として使うことも考えています。リビングダイニングの一角にもう一つ個室をつくることもできるし、土間にデスクを置くのもいいかなと。でも、長男に個室が必要になる頃、次男はまだ小学生なので必要ないかもしれません。余白がたくさんあるので、子どもの成長を見ながら、空間の使い方も柔軟に変えていき、家族みんなが使いやすいように工夫していけたらいいなと思っています。

ご主人 壁式構造で壊せない壁だったので、間口が低めになってしまったのですが、背の高い人だと少しかがんで入ることで、雰囲気が変わって、子どもたちの秘密基地のような楽しい場所になっていると思います。壁紙もペールブルーにして明るい感じにしました。

――トイレの壁紙もストライプで、シンプルな仕上げのなかで目を引きますね。

ご主人 前の家のトイレの壁紙はボーダーで、そこも好きなところだったので、今回はストライプを選びました。小さな空間に遊び心のある仕上げを選ぶと、アクセントになって楽しいですね。今回はリビングダイニングの床は複合フローリング、キッチンはフロアタイルで、機能面やメンテナンス性を重視しました。その分、仕上げでこだわったのは天井です。キッチンとダイニングは板張りの折り下げ天井にして、あえてこもり感を出しました。リビングの開放感が強調されていると思います。天井の段差を利用し、間接照明も設置することができ、夜もとても雰囲気のある空間になっています。

――キッチンからファミリークローゼットを通って、その先にワークスペースがあるのもユニークですね。

ご主人 私がほぼリモートワークになり、集中して仕事ができるワークスペースが必要だったので、奥まった位置に個室をつくってもらいました。ファミリークローゼットが緩衝帯のようになっていて、暮らしと仕事の場を切り分けてくれているような気がします。防音の効果も少しあるかもしれません。

――キッチンも機能的で使いやすそうですね。

奥さま 夫もよく料理をするので、二人でキッチンに立つことも多く、背面にも収納やカウンターを設け、十分な作業スペースを確保しています。長男もよく手伝ってくれるので、みんなで使える広さのあるキッチンにできてよかったです。深型の食洗機を入れるために、壁を少し手前にふかす必要があったのですが、その空間を利用してキッチンの壁にニッチをつくることができました。食材などを置いたりして便利に使っています。

海外駐在からの帰国やコロナ禍など、
特殊な状況でもスムーズに進んだ家づくり

――ここからは担当コンサルタント(岩田智里:上記写真右)も交えてお話をお聞きします。今回のリノベーションを振り返ってどのように感じていますか?

岩田 この物件は築46年で、快適に暮らしていくためにはフルリノベーションが必要な室内状況でした。リノベーションで生まれ変わると分かっていても、購入を決断するにはハードルがあり、一度リノベーションを経験されているMさまご夫妻だからこそできた選択だったと思います。Mさまご夫妻は、やりたいことが明確で、リノベーションの知識も十分にお持ちなのですが、今回もさらに熱心に勉強をされて、私たちと一緒に深く理解しながら進めていただくことができ、私もとても勉強になりました。壁式構造で大幅な間取りの変更ができないという制約があり、難易度の高いケースだったため、ご相談事項も多く、難しい決断の連続だったと思いますが、その度に迅速にご決断いただき、設計も施工もとてもスムーズに進行できたと感じています。

――2回目のリノベーションも、リビタに依頼しようと思ったのはなぜですか?

ご主人 リノベーションは想像している以上にたくさんの手続きや交渉が必要なことを、1回目のときに思い知りました。物件探しや設計者との打ち合わせなど分かりやすい工程だけではなく、住宅ローンの申請やマンションの管理会社とのやり取り、規約の把握、消防法など法律関係の調査やチェックなど、個人でやるには煩雑過ぎることがたくさんあるのです。私たちは前年まで海外に駐在しており、収入証明の書類の準備なども大変になることが分かっていました。さらに、私たちの場合は住み替えということで、前回リノベーションした家の売却も必要。それらの仲介や手続きをすべてワンストップでやってくれるリビタのサービスは、今回も絶対に欠かせないものだと考えました。2回目で経験があるからといって、仕事や子育てをしながら、これらを全部自分でやっていたら、とてつもない労力と時間がかかっていたと思います。

――Mさんご夫妻は、コロナ禍の2021年2月に物件を購入し、リノベーションをスタートしました。コロナ禍の影響や大変だったところはありましたか?

ご主人 第3波の最中であり、そのような中で海外に出張しなくてはいけなく、隔離期間などもあり、スケジュール通りに設計などの打ち合わせができなったことも多かったです。オンラインでの打ち合わせにしてもらうなど、リビタの岩田さんがその都度調整してくれました。設計者も前回と同じアラキ+ササキアーキテクツさんにお願いしたので、私たちのライフスタイルや好みなども理解してくれていたというポテンシャルもあり、コロナ禍という特殊な状況のなかでも、すごくスムーズに進んだと思います。とにかく多忙で、不測の事態も想定しながらのリノベーションではありましたが、とても効率的に大満足の住まいをつくることができ、今回もリビタにお願いしてよかったなと感じています。

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