アイデアと愛情を込めて。特別な記念日のテーブルコーディネート術|住まいのヒント

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住まいのヒント

アイデアと愛情を込めて。
特別な記念日のテーブルコーディネート術

目 次
  1. 1生花を取り入れて、お祝いムードを高める
  2. 2キャンドルは、気軽に使える便利アイテム
  3. 3取り皿とグラスの複数使いで、特別感を演出する
  4. 4ガラリと雰囲気を変えてくれる、布と紙アイテムの魅力とは?
  5. 5まとめ

さまざまな専門家に話を聞いて、リノベーション方法や住まい選びのコツ、暮らしを豊かにするヒントを知る「学ぶシリーズ」。前回に引き続き、テーブルコーディネーターの菅野有希⼦さんにお話を聞きます。今回は、自宅でできる記念日のテーブルコーディネートのコツを教えていただきます。普段づかいの食器や小物をアレンジして、特別感をプラスするアイデアが盛りだくさんです。いつもの食卓を特別な空間に変えて、記念日を楽しんでください。

生花を取り入れて、お祝いムードを高める

誕生日や季節の行事のお祝いをする時に、レストランを予約してみんなで食事をするのも素敵ですが、自宅に友人を招いて食卓を囲むのは、レストランとは違う楽しみがあります。周りを気にせずに会話ができますし、時間の制限がなくゆっくりと食事ができるのは、ホームパーティーの醍醐味だと思います。おもてなしをする側は、ゲストのことを思って料理をつくりテーブルコーディネートをすることで、愛情も伝えることができます。

今回は、記念日や行事のお祝いに取り入れやすいテーブルコーディネートのコツをご紹介します。高価なアイテムや特別な食器を使わずに、記念日の食卓を演出するアイデアをお伝えしますので、これを基本にして自由にアレンジしてみてください。

まず、普段の食卓よりも特別な雰囲気を演出できるアイテムとして生花があります。花があるだけで特別感が出ますし、生きた植物を飾ることで食卓が生き生きしてきます。お花屋さんに行けば季節の花を手軽に購入できるので、季節感を取り入れやすいのも魅力ですね。誕生日のお祝いであれば、その人が好きな花を飾ることでお祝いの気持ちを伝えることができます。

花の飾り方に迷う方は、けっこう多いかもしれません。ブーケ状の花を食卓に飾ると、少しやりすぎた印象になってオーバーな雰囲気が出てしまいます。それに、今は花も高いのでたくさん買うのは負担という方もいるでしょう。私がおすすめしたいのは、一輪ずつ違う花瓶に挿してまとめて置く方法です。大げさになりすぎず、食卓を華やかにしてくれますよ。

花瓶ですが、今回はグラスも代用して素材をガラスで揃えました。花瓶ひとつ一つに個性を出すよりも、ニュートラルな雰囲気があるものを集めたほうがテーブルに統一感が出ます。また、高低差のある花瓶を選んで高さに変化を出すことで、立体感を出すことができます。

テーブルコーディネートの基本では、テーブルの中心に置くものを「センターピース」と呼びます。その日のテーブルコンセプトを表現するアイテムを中心に置いて、特別感のある食卓にするという考え方です。今回は「センターピース」を花に見立ててご紹介しますが、会話の邪魔にならないようにテーブルの端に寄せて飾っても良いでしょう。

キャンドルは、気軽に使える便利アイテム

もう一つ、気軽に取り入れられるアイテムとしてキャンドルがあります。光の演出は、テーブルに特別感を出してくれます。夜であれば、少し照明を落として、いくつかキャンドルを灯してみてください。ゆらゆらと揺れるキャンドルがあるだけでリラックスした雰囲気になりますよ。子どもがいて本物の火を使うのが危ない場合は、電池で動くフェイクのキャンドルもあります。

今回は、ティーライトキャンドルを入れたキャンドルホルダーと、大きめのキャンドルの2種類を用意しました。キャンドルは季節を問わず使えるので、お気に入りのキャンドルホルダーや好きな色のキャンドルを揃えておくと便利に使えます。

取り皿とグラスの複数使いで、特別感を演出する

今回は、洋食を出す時のテーブルコーディネートを用意しました。みんなで取り分ける料理を、2〜3品つくるイメージです。複数人で料理を取り分ける場合、銘々皿と呼ばれる各自の取り皿を数枚用意しておきます。レストランや本来のテーブルコーディネートであれば、取り皿をどんどん変えていくのですが、料理ごとに取り皿を変えるのは大変ですよね。

ここで私からの提案は、銘々皿を重ねてセッティングしておくことです。食器を重ねて一人分の席をセッティングすることでフォーマルな雰囲気が出て、記念日らしいテーブルコーディネートになります。実際に料理を食べはじめたら、重ねた銘々皿をばらして取り皿として使ってもらいます。特別感のある食卓を実現しつつ、洗い物が減らせて実用的です。

今回は、大皿として平皿と深さのある皿を選びました。テーブルコーディネートを考える時に、つい食器の色に目が行きがちですが、実際には料理の盛り付けを考慮することが大切です。料理を盛り付けやすくて、テーブルに置いたときにスムーズに取り分けられる形のものを選んでください。

グラスは2種類用意するのがおすすめです。記念日の食卓では、乾杯の瞬間をしっかり演出することが大切だと思います。乾杯にはシュワっとした泡ものを楽しむ方が多いので、脚付きグラスを準備すると良いでしょう。最近はプチプラでも可愛いデザインが揃っているので、高価なグラスでなくても十分です。また、お酒が飲めない方にも脚付きグラスを用意して、ノンアルコールドリンクで乾杯を楽しんでもらえるように配慮したいですね。もう1種類のグラスはお水用です。2種類のグラスをテーブルにまとめてセッティングすることで、きちんと感のある雰囲気を演出できます。

ガラリと雰囲気を変えてくれる、布と紙アイテムの魅力とは?

最後に、布と紙ものの使い方についてアドバイスします。記念日のテーブルコーディネートというと、食器やカトラリーで演出しようと考えがちですが、実はお手頃でガラリと食卓の印象を変えてくれるのがテーブルクロスです。製品として売られているテーブルクロスでなくても、生地店でメートル売りしている布で代用できます。切りっぱなしのままテーブルにバサっとかけるだけで、ずいぶん食卓の雰囲気が変わりますよ。

クロスの色と素材ですが、万能なのは白です。今回はリネン素材の白を選びました。他の色だと、クリスマスであれば赤を選んだり、黒のクロスも意外と使えます。ただ、サテンのようなツルツルの生地はフォーマルになりすぎて使いづらいかもしれません。

いきなりクロスを使うのは難しいという方は、紙ナプキンから取り入れるのはどうでしょうか。特に子どもがいる場合は、可愛い紙ナプキンを用意しておくと楽しんでくれます。紙ナプキンの上にカトラリーをまとめたり、取り皿の上に紙ナプキンを敷いて、その上にカトラリーを置いても良いです。先ほどお話しした生花で、剪定したあとの葉っぱや料理で使ったハーブを添えてあげても可愛いです。子どもの誕生日会であれば、カトラリーにリボンを結んでおくのも一つのアイデアです。

ランチョンマットは各自の食器の下に敷くものですが、集まる人が多いと人数分のランチョンマットを置けないこともあります。そういう場合は、テーブルの中央にランチョンマットを敷いて、先ほどお話しした花やキャンドルを置いてみてください。テーブルの中央を装飾用にゾーニングすることで、記念日らしいスタイリングになります。ランチョンマットの選び方は、持っている食器との相性の良さを考えると良いです。私の実感としては、シルバーやゴールドなどキラッとした色合いのものがあると便利です。光沢のある小物を用意しておくと、記念日やクリスマス、お正月などの季節行事で活躍してくれます。

記念日のたびに食器や小物を買い揃えるのは、経済的にも負担が大きいですし、収納スペースも圧迫してしまいます。日常の延長として、今回ご紹介したアイデアを取り入れながら記念日を楽しんでみてください。購入するのは生花などの消耗品や、長く愛着を持てるアイテムに絞ることで、記念日の食卓を無理なく演出できると思います。

まとめ

自宅に友人を招いて食事をする習慣がないと、ホームパーティーが得意な人と比べて気後れしてしまうこともあります。ただ、自分に無理をして余裕がなくなってしまうと、招かれた側もリラックスできないもの。まずは、今回の菅野さんのお話を参考にして、気負わずに自分らしいおもてなしから始めてみてはいかがでしょうか。お気に入りのうつわにまつわるエピソードや暮らしの話題をきっかけに、外食では生まれない会話が広がって友人の新たな一面が見えてくるかもしれません。

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