都心のヴィンテージマンションで、コンパクトな生活|お宅拝見

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都心のヴィンテージマンションで、コンパクトな生活

目 次
  1. 1◎コンパクトに暮らすワンルーム
  2. 2◎欧風アンティークのディテール
  3. 3◎雑誌で見た海外のキッチンをイメージ
  4. 4◎内と外をつなぐインナーテラス

―こちらに住む前は、どのような住居にお住まいでしたか?

横浜にある3LDK、68m²のマンションです。10年前に新築で購入しました。通勤にも便利で、実家にも近いということで、横浜にエリアを限定してずっと住むつもりで探しました。当時は新築マンションのモデルルームを見て、「素敵すぎて、夢のよう!」だと思っていましたね。家を買うのが初めてだったから、知識もなにもありません。壁を取り払って、リノベーションをするなんて、考えてもいませんでした。

―家を購入しようと思ったきっかけは何ですか?

インテリアショップや不動産関係に勤める友人の影響で、「ヴィンテージマンション」に出会ったことがきっかけです。初めて耳にする言葉だったのですが、その頃徐々に注目されつつあり、不動産を紹介するウェブサイトでもよく見かけるようになり、興味を持ちました。以前とは家に対する価値観が変わってきていたし、住み替えるならヴィンテージマンションがいいと考えるように。
70年代に建てられたそれらのマンションは、古いけど管理状態も良く、大切に住み続けられていて、いい形で残っているものが多く、都内でも一等地と呼ばれるような良い場所に建っています。友人を家に招待するのが好きなのですが、横浜だとわざわざ来てもらって、帰りの時間を気にしながらという感じになり、リラックスして楽しめませんから、気軽に来てもらえるように都内の便利な場所に住みたいという憧れもありました。
気に入って購入した新築マンションですが、嫌な所も少なからずありました。すべて既製品でつくられているし、床もキッチンも自分で選んでいないから、家具とのコーディネイトもいまいち。お菓子づくりが趣味なのですが、オーブンもついていない。モデルルームで選んだから日照時間などもチェックしておらず、良く考えれば日当たりもよくありません。何でも自分で選びたいし、床、壁、天井とひとつ一つ自分で家をつくってみたいという思いが、だんだん強くなってきていました。だったらその部屋をリフォームするという手もあったのですが、どうせ住み替えるなら建物からすべてこだわって、ゼロからやってみたいと思ったんです。

―現在の住まいはどのように探したのですか?

ヴィンテージマンションの中でも、青い屋根と印象的な壁の質感の秀和レジデンスが好きで、ドライブしていて目につくと「いいなぁ」と思っていました。今回は都心の便利な立地という希望に加え、実家と同じ沿線のエリアがいいという条件も。探しているうちに、秀和レジデンスにどうしても住みたくなって、該当するエリアの秀和に限定して探し始めました。調べていくうちに条件に当てはまるのは、数件の秀和しかないことがわかり、物件を扱う不動産会社に「出たらすぐに連絡をください」とお願いして、理想の部屋が出るまで待つことに。「6階以上、50m²以上」という希望も出していたから、なかなか出ませんでしたね。30m²くらいの部屋は意外とたくさんあったのですが……。結局1年半待って、ようやく今の部屋に出会うことができました。

―この住まいを選んだ決め手は?

部屋が8階にあり、南側に向かって大きな窓が開け、眺望が素晴らしいことが決め手でした。代官山駅からすぐの立地も理想的です。希望よりも少し狭かったのですが、広さは「なんとかなる」と思って決めました。1年半も待ちましたから、これ以上の物件はそう簡単に出るものではないということも分かっていましたから。

都心のヴィンテージマンションで、コンパクトな生活
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中古を買うことに対する不安はありませんでしたか?

築年数は38年と古いほうだと思いますが、秀和レジデンスは管理がしっかりしていて、エントランスやゴミ置き場などの共用部も本当にきれいで、清潔に管理されています。リビタのコンサルタントにもアドバイスをいただき、定期的な修繕により給排水管などが整備されていることも確認できましたから、それほど不安は感じませんでした。20年間住めば、その後は老後ということになりますから、そのときにまた住み替えを考えればいいかなと思っています。なによりピカピカの新しさは求めていませんでしたから、中古でなければ希望が叶いません。安心感よりも、住めば住むほど味が出そうな中古の魅力が勝っていました。

都心のヴィンテージマンションで、コンパクトな生活
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―プランのコンセプト、こだわりのポイントを教えてください。

もとの間取りは2DKでしたが、壁をすべて取り払いフルスケルトンにして、広々と明るいワンルームにしました。収納はつくらず、手持ちの家具を壁にそって並べています。キッチンもリビングも寝室も同じ空間につくり、すべての機能をひとつの部屋に集約させたプランです。

都心のヴィンテージマンションで、コンパクトな生活
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※Before、After平面図

◎コンパクトに暮らすワンルーム

46m²とコンパクトな空間の中に、キッチン、寝室、リビングダイニング、ワークスペースがありますが、狭さを感じることなく、ゆったりと余裕を感じる家になりました。物をあまり持たない主義だし、コンパクトに暮らすことが好きなので、部屋数は少ないほうがよりいいと思っています。以前の住まいは部屋数が多く、持て余していた印象もあったから、その経験から自分たちの理想の住まい方を考えていったら、現在のプランに落ち着いたという感じです。

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◎欧風アンティークのディテール

ヨーロッパのアパルトマン、プチホテルなどの雰囲気に憧れていましたから、内装のディテールも欧風アンティークをテーマにセレクトしました。床には全面にバーチ材のヘリンボーンを使い、亜麻仁オイル仕上げで、もともと持っていた家具の色と合わせて、全体的に統一したイメージにしています。ヨーロッパの雰囲気を意識して昔から買い揃えてきた、コスガのプロヴァンスシリーズの収納家具もお気に入りだったので、そのまま使いたかったんです。この床にはとてもこだわっていて、トイレまで同じ床で統一して、連続性を出しています。壁は白の漆喰をベースにしていますが、窓側の一面と玄関、水まわりだけはビビッドな紫で塗装し、アクセントにしました。水色もいいなと思ったのですが、空と一体化してぼやけてしまいそうだったので、濃い色にしてよかったなと思っています。フレームのように窓の外の景色がくっきりと切り取られるから、より眺望が美しく見えているのではないでしょうか。

都心のヴィンテージマンションで、コンパクトな生活
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◎雑誌で見た海外のキッチンをイメージ

キッチンは雑誌で海外のキッチンの写真を見て、イメージを膨らませていきました。フランス製の調理器具を絶対に置きたいと思っていて、そこだけは予算がかかっても実現させることに。調理器具は白のホーロー製だから、その質感に合わせて壁には白のタイルを貼り、シンクやカウンターにはステンレスを組み合わせています。雑誌で見たイメージ通りに仕上がって、一番気に入っている場所になりました。

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◎内と外をつなぐインナーテラス

ベランダと室内の境には、インナーテラスをつくっています。ベランダが狭いので、サンダルや植物を置く空間にできればと。ちょうど柱の分だけイタリア製のタイルを敷いて、石畳のような雰囲気に。このタイルは施工会社のショールームで使われていたもので、一目見て気に入って選びました。インナーテラスをつくることで、部屋は狭くなってしまいますが、外と内の境目が曖昧になるので、体感としては開放感を感じられます。

都心のヴィンテージマンションで、コンパクトな生活
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―引っ越してきてから、変わったことはありますか?

前はそれぞれに自分の部屋を持っていましたから、ワンルームになって逃げも隠れもできないことに不安はありました(笑)。でも、住んでみると意外と相手の存在は気にならないものです。一人はテレビを観て、もう一人は読書をするという感じで共存もできるし、住んでみれば部屋になじんで、その時々でリラックスできる場所が生まれてきます。
以前はいろいろな部屋を用途に合わせて使っていたから、普段は使っていない部屋もあって、空間に無駄がありましたが、今はひとつの部屋ですべてが完結して、人間の動きもコンパクトになりました。絶対に必要なものだけを残したらこうなったという感じ。今回の家づくりを通して、自分たちに何が必要なのかがよく分かりました。
友人たちもとても気軽に遊びにきてくれるようになりました。仕事帰りにふらっと立ち寄ってくれたりすることも。以前の横浜では考えられませんよね。夜遅くなってもタクシーで帰ることができるから、みんな安心してくつろいでくれています。

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