メゾネットと家族の図書室
- 所在地:
- 東京都大田区
- 居住者構成:
- 夫婦+子ども
- 専有面積:
- 99.72㎡
- 間取り:
- 4LDK
- 既存建物竣工年:
- 1983年
- リノベーション竣工年:
- 2017年
RC造のメゾネット。1階は玄関側にトイレ、洗面室、浴室がある。キッチンは既存の壁を活かしたハーフクローズドタイプ。小窓を設けてリビングダイニングとの一体感やつながりをキープしている。また、キッチンから洗面室へと抜ける動線もある。2階は主寝室、子ども室、和室、家族共有の図書室がある。和室は客室として活用。ご両親が上京する時はもちろん、娘さんの友人が泊まりにくることも増えたという。
ご夫妻と中学生の娘さんの3人で暮らすAさんご家族。築34年のテラスハウスをフルリノベーションした新居には、家族で共有する図書室があります。壁式構造のため間取りの変更に制限があるなか、暮らしにぴったりフィットする空間をつくり、コストを調整しながらもアクセントクロスなどで遊び心も表現。娘さんも参加しながら、家族みんなで進めた家づくりについてお聞きしました
すべての希望を盛り込んだ
MAXの状態から予算を調整
——この物件はテラスハウス形式のRC造で、集合住宅にはめずらしく2階建てになっていますね。1階は家族が集うLDK。2階は寝室、子ども室、客室、そして本棚で仕切ったフリースペースがあります。建具はなくオープンなスペースになっていますが、ここは家族みんなで使う空間ですか?
ご主人:家族で共有する図書室のようなイメージです。私が昔から本が好きで、たくさん所有していたので、収納する場所が欲しいと希望したら、設計者のbaseさんが「図書室のある家」というコンセプトをいち早く提案してくれて、グッと心を掴まれました。
——レコードの収納棚、ターンテーブルのためのスペース、デスクもあって、ワークスペースのような場所でもありますね。
ご主人:家で仕事をすることもあるので、そもそもは自分の書斎が欲しいという希望もあり、それらを図書室という形で叶えることになりました。以前住んでいた家では、レコードやターンテーブルも長年しまいっぱなしだったから、日の目を見せたいと思っていました。本もソファを移動させないと取り出せないような状態で…。読みたい時に読みたい本がすぐに取り出せる、この図書室にとても満足しています。
奥さま:最初に欲しいものをすべて盛り込んだプランで、MAXの見積りを出してもらって、そこから現実的なところまで減額していったので、実は途中で棚を造作する案はなくなって、本棚は市販のものを後から購入しようと諦めたこともあります。でも、最終的には最初のコンセプトに立ち返り、復活しました。
——一度理想の空間をイメージしてしまうと減額するのは大変そうですね。実際に諦めたところはあるのですか?
奥さま:無垢のフローリングは複合フローリングに、壁の塗装はクロスに変更になりました。納戸やクローゼットなどに造作の建具を付けたかったのですが、それもなしでオープンなまま。図書室もオープンですが、全体的に建具が少ない家になりました。でも、人の出入りやものの出し入れがしやすく、とても使いやすいので、結果的によかったなと思っています。
ご主人:減額については悩んだり苦労した面はありましたが、できるだけ影響が少ないようにbaseさんが提案してくれたので助けられました。プラスしていくだけでなく、マイナスしていくことについても、さすがプロだなと思いました。
奥さま:最初から最後まで絶対に残したいと思っていたのが、曲線を描く玄関の上がり框。家の顔になる場所だし、私はすごく気に入っていて、どうしても実現したかったところです。あとは、スチール製の階段の手すり、水栓など、諦めかけたけど長く住む家だからやっぱり気に入ったものを選びたいと思い、一つひとつ決断していきました。
アクセントのカラークロスは、
家族それぞれのセンスを表現
——キッチンのスペースもかなりの広さ。元々の構造壁を活かし、リビングダイニングとの間には新たに壁をつくって、小窓を設けたハーフオープンスタイルですね。そしてL字に配置されたキッチンも使いやすそうです。
奥さま:当初はパントリーをつくるというアイデアがあったので、広めに設定されています。パントリーは諦めて、後から「MOMO natural」の食器棚を購入しました。既製品ですがサイズがぴったりのものがあって、テイストも空間に馴染んでいるので、こちらも結果的にとても気に入っています。L字にしたのは、配管を隠すためという設計上の都合がありました。L字にすることで、床を上げなくても上手く収めることができるとのことでした。L字のカウンターは、コーナーがデッドスペースになるのですが、オーブンの置き場所にしていますので、不便さは感じません。作業スペースが広くて快適です。
——壁の塗装は減額対象となってしまったとのことでしたが、各スペースにアクセントのカラークロスが貼られていて、空間づくりを楽しんでいらっしゃいますね。
ご主人: 家族みんなで色を決めました。リビングは明るい暖色系がいいということになり黄色に。図書室は私のセレクト。ピンクが好きなのでどこかに使いたかったんです。キッチンと寝室は妻、子ども室は娘が決めました。
奥さま:私もインスタグラムなどで、クロスの色をリサーチしていて、このブルーグレーをどうしても使いたいと思っていました。食器棚の背景として、棚板や並べた食器の隙間からブルーグレーが見える感じが気に入っています。
——娘さんも家づくりに参加されたんですね?
奥さま:リビタさんから3組ほど設計者を紹介されたのですが、どの方も素敵で私たちが決めかねていたところ、最後に娘の意見を取り入れて決定しました。ところどころで話し合いに参加していましたね。
——階段の壁や2階の通路の飾り棚に、娘さんやご家族の写真を飾られているのも素敵です。ご家族の仲の良さが伝わってきます。
奥さま:2階の通路の飾り棚は、本棚の延長としておまけのような感じでつくってくれました。最初は何を飾ればいいのか、戸惑ってしまいましたが、娘が小さい時に使っていたおもちゃや靴、家族旅行で買ったお土産、写真など、どこに飾ればいいか分からないものを飾っているうちに、家族の思い出を飾るスペースというコンセプトが出来てきました。こういった余白を自分たちで埋めていくのも、家づくりの楽しみの一つですね。
物件との出会いから、
フルリノベーションを選択
——この物件はどのような経緯で見つけたのですか?
ご主人:住み替えをしようと考えはじめてから、1年くらいずっと探していました。新築も中古も戸建てもいろいろ検討しましたが、なかなか希望の予算とエリアに合う物件がなかったんですよ。
奥さま:夫婦ともに毎朝インターネットで検索するのが習慣になっていたほどです。そんな中、たまたま見つけたのがこの物件。以前も近くに住んでいて、よく知っている建物だったので、見学してみることにしたんです。
ご主人:中に入ってみるととても広く感じ、光の入り方や風通しもよく、庭もあってよい空間だなと思いました。RC造のしっかりした造りであることが分かり、予算的にもエリア的にも希望に合っていたので、この物件に決めました。当初は最低限のリフォームをする程度でいいと思っていたのですが、この物件の売主がリビタだったので、フルリノベーションという手法を検討することに。壁式構造で壊せない壁が多かったのですが、既存の間取りを活かしながら、私たちの暮らしに合った空間をつくっていけそうだったので、イメージがわきやすかったです。
奥さま:最初は、家づくりの流れがよく分っていなかったので、コンサルティングや設計にお金がかかるということもピンときていなかったんです。でも、説明を受けて、住宅や建築の知識がない私たちを、プロがサポートしてくれるということが分かり、むしろお得なのではと感じました。
——リビタのサービスを利用してみて、実際にはどうでしたか?
ご主人:結果的にはお任せしてよかったと思いました。自分たちだけで設計者や施工会社などを探して依頼していたら、とても大変だったことでしょう。リビタさんの規準に合った施工がされているという安心感もありました。
奥さま:以前、他の物件を見学した時に、工務店の担当の方に「床は無垢材にしたい」というような希望を伝えても、あまり話が通じなかったことがあり、自分たちで依頼先を探すことには不安がありました。コンサルタントの山田さんが、私たちの好みをスムーズに理解してくれて、希望に合った設計者の方をコーディネイトしていただけたこともありがたかったです。難しかった希望と予算の調整にも根気強くつきあっていただき、アドバイスをいただけたことで、ここまでお気に入りの家をつくることができたと思います。家にいる時間が快適なので、外出することが極端に少なくなりました。一日中いてもまったく飽きない空間なんです。
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