戸建て感覚の暮らしと窓越しのイチョウ
- 所在地:
- 東京都新宿区
- 居住者構成:
- 夫婦+子ども1人
- 専有面積:
- 107.05㎡
- 間取り:
- 2LDK
- 既存建物竣工年:
- 2009年
- リノベーション竣工年:
- 2017年
1階の玄関を入ると吹き抜けの階段、子ども室として使う予定の個室がある。地階には主寝室と既存を活かしたオールインワンの水まわりがある。寝室に隣接するドライエリアもあり、採光にも配慮されている。浴室は白いタイルとガラス張り。2階は一室空間のLDK。キッチンは引戸で仕切れるようになっている。さらに屋上にはルーフバルコニーもある。
新宿区で100㎡ほどの広さを求めていたYさんご家族。3層のメゾネットの物件の立体的な空間の面白さに惹かれ、リノベーションをすることになりました。築浅物件の既存を活かし、必要のないエレベーターやパントリーは引き算しながら、空間を広く使える間取りにアレンジ。自然との距離感が近いという戸建て感覚のメゾネットの暮らしを楽しんでいます。
築浅の既存の良さを活かし、
空間を広く使う引き算リノベ
——3層のメゾネットが連なり、屋上にはルーフバルコニーも。集合住宅ですが、ほとんど戸建てのような居心地ですね。
ご主人:マンションを希望していて、戸建てに住みたいというイメージは全くなかったのですが、集合住宅としてしっかり管理されている中で、専有部がメゾネットになっているというのは、立体的に空間が楽しめていいなと思いました。
——1階が玄関と個室、2階がワンフロアまるごとLDK、地下に水まわりと個室がありますが、既存の間取りから大きく変更はしていないのですよね? 大きく手を加えず、流用できる間取りの物件を探していらっしゃったのですか?
奥さま:最初は、キッチンの場所を大きく変更して、対面式のオープンキッチンにしたいという希望もあり、いろいろな可能性を考えました。しかし、築年数もそれほど経っておらず、特にに水まわりは状態もよかったので、撤去してしまうのはもったいないということになりました。Mieleの食洗機など、設備もハイスペックでデザイン性の高いものが設置されていて、そのまま使いたいと思えるようなものでした。
——造作や仕上げなどはいろいろ手を加えられていますよね。リノベーションしたポイントを教えてください。
ご主人:もっとも大きな変更は、エレベーターを撤去したことです。広く使いたかったので、エレベーターがあった空間を有効に活用するプランを希望しました。1階は玄関の土間をゆったりとつくり、収納を新設。ディスプレイを楽しむニッチの棚や自転車を置けるスペースも確保しました。2階は造作ベンチとテーブルを置いてダイニングスペースとしています。既存のエレベーターは、コンクリートの壁に囲われた2m×1m強の空間に収まっていました。この壁は撤去することができませんから、限られた面積をどのように使うか工夫が求められました。ダイニングにしたことで、リビングが広くなってよかったです。
奥さま:キッチンは斜めの壁に添って配置された台形のスペースで、やはり狭く感じたので、既存のパントリーを撤去し、広く使うことに。リビング側に少し拡張し、引戸も新しく設置しました。また、窓際に袖壁があり家具などを置くのが難しそうだったため、食器棚を空間に合わせてつくってもらいました。袖壁と一体化したような造りで、カウンターとしても使えます。複雑な形の空間で、使い勝手を心配していましたが、この食器棚のおかげで便利に使っています。
シンボルのイチョウの木が見える
ベンチのような居場所の階段
——ダイニングとリビングの間にあるルーバーも新たに設置したものですよね? 空間の間仕切りのようなイメージでしょうか?
奥さま:これは設計者の久保秀朗さんからプランを提案してもらった時、「どこかにワクワクするようなアイデアも盛り込んでほしい」とリクエストして、提案してもらいました。空間を広く感じたいから、できるだけ仕切りはないほうがよかったのですが、何もないとガランと空いてしまうので、ゆるやかにゾーニングする役割と見た目のアクセントとしてつくっていただきました。ナラの集成材で木のやさしい風合いが気に入っています。
——ダイニングのテーブルやベンチも、印象的な木が使われていますね。
ご主人:テーブルの天板はトチの一枚板で、足は真鍮です。家具ショップにオーダーしてつくってもらいました。ベンチは設計者の久保さんのデザインで、床と同じオークの複合フローリングです。床暖房を新規で設置したので、床も好きなテイストのものにしてもらいました。白っぽく染色が施されていて、ヴィンテージ調に仕上がっていて気に入っています。
奥さま:ダイニングのベンチは、コンパクトな空間に収める必要があり、壁側はチェアを置くと引くスペースが取れないので、固定されたベンチにするというアイデアです。座面の下は収納で、背もたれの後にも雑誌などを収納できるスペースがあって、とても機能的につくられています。
——壁と天井も塗装で仕上げ直していますが、白ではなく少しグレーがかっていますね。
ご主人:リビタが手掛けている「アージュ薬王寺」のコンセプトルームを見学したことがあり、その空間がとても良かったので、床や壁の色味やテイストを選ぶ際に参考にしました。色としては、グレイッシュがベースになっていると思います。
——階段を登る時に窓から見える大きなイチョウの木もとても印象的です。絵画のようにドラマチックに切り取られ、インテリアの一要素になっています。
ご主人:既存建物も著名な建築家が設計したものです。既存の建物やランドスケープなど、とてもこだわってつくられていると感じました。窓からの風景も全ての住戸でまったく異なる雰囲気で、この家は窓から見えるイチョウがシンボルになっているのだと思います。四季折々に違う姿を見せてくれますし、夜の雰囲気もいいんですよ。
奥さま:階段は素晴らしい景色が見えるし、光がふんだんに入り、オープンな雰囲気なので居心地がいいですね。息子もよく階段の踏板に座って本を読んだりしています。階段がベンチのような居場所になっていると感じます。
風や光を色濃く感じるメゾネットは、
戸建てのように外や自然との距離が近い
——この物件はどのようにしてめぐり合ったのですか? また選んだ理由も教えてください。
ご主人:以前はお台場に住んでいたのですが、息子の通学の都合で、引っ越しをする必要が出てきて、新宿区を中心に限定したエリアで、新築マンションを探していたのです。ある程度広さも欲しかったのですが、100㎡前後の物件はなかなか見つかりませんでした。そんな時、リビタのWEBサイトで「アージュ薬王寺」を見つけ、コンセプトルームを見学し、中古リノベーションでこんなにも素晴らしい住まいがつくれるのだなと。思い通りの間取りや仕上げを選択できる自由度の高さに驚き、中古に対して抱いていたイメージがガラリと変わりました。その後すぐにリビタを通じてこの物件を紹介してもらったのです。建物の雰囲気が良かったことと、周囲に緑が多く、文豪の記念館などもあり、環境の良いエリアだったことに惹かれ、この物件に決めました。
奥さま:山手線の駅から5分ほどの都心に、こんなに静かなエリアがあることに驚きました。どこに行くにも便利ですし、子どものための習い事や教室なども充実していて、子育て環境としてもとても良い場所だと感じています。
——想定していなかったメゾネットでの暮らしはいかがでしょうか?
奥さま:最初は階段があるので、家事効率などは大丈夫かなと心配もありましたが、慣れれば問題ありません。実際に暮らしてみると、普通のマンションよりも外との距離感が近く、風や光が家の中を複雑にまわる様子が感じられます。戸建てに近い暮らし心地なのでしょうね。窓を開けて風や自然を感じる時間が多くなり、心地よさも感じています。
——今後、手を加えていきたいところはありますか?
ご主人:ルーフバルコニーにルーバーで目隠しをつくって、デッキチェアやパラソルを置いて、くつろげる空間にしたいです。読書や昼寝、家庭菜園やバーベキューなどもできるといいなと考えています。
奥さま:近隣の方々も思い思いにルーフバルコニーに手を加えられ、楽しんでいらっしゃる様子です。家の中も外も有効に活用し、緑の多い恵まれた環境での暮らしを満喫していきたいと思っています。
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