ハザードマップ編〜地図からまち見るシリーズ〜|住まいのヒント

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住まいのヒント

ハザードマップ編
〜地図からまち見るシリーズ〜

目 次
  1. 1日本の自然災害は増えている?
  2. 2災害が発生!そのときどうする?
  3. 3防災地図ハザードマップ
  4. 4ハザードマップと物件探し
  5. 5まとめ

「あなたの暮らしているまちはどんなまち?」
今住んでいるまちがどのようなまちなのか、興味ありませんか。
その成り立ちや魅力をいろいろな地図を見ながらご紹介します。地図の見方やあまり聞いたことがない地図、地図中の不思議な記号など、一緒に地図からまちを見ていきましょう。

日本の自然災害は増えている?

「最近、自然災害が増えている気がする」と感じることはありませんか。

意外かもしれませんが、近年の台風や地震の頻度は過去に比べて増えているわけではありません。スマホの普及により、SNS等でリアルタイムに広く情報が共有されるようになったため、強烈な被害の印象が残りやすくなっているのかもしれません。

ハザードマップ編〜地図からまち見るシリーズ〜
2019年版「中小企業白書」|中小企業庁より

とはいえ、地震大国と呼ばれる日本では、いつ大地震が起きても不思議はないもの。政府の中央防災会議によると、今後30年に首都直下型地震が発生する可能性は70%、南海トラフ巨大地震および北海道根室沖巨大地震は80%とされています。

一方、集中豪雨(1時間あたり降水量50mm以上の降水)の平均発生回数は増加傾向にあり、猛烈な雨による浸水害・河川の氾濫・土砂崩れといった被害の規模も大きくなっています。梅雨の大雨やゲリラ豪雨の頻発化の原因のひとつが、年間平均気温の上昇です。

ハザードマップ編〜地図からまち見るシリーズ〜
2019年版「中小企業白書」|中小企業庁より

災害が発生!そのときどうする?

令和3年より、政府は災害時の警戒レベルを5段階に分けて危険な場所からの非難行動の指標とすることにしました。警戒レベル2で避難行動の確認、警戒レベル3で高齢者等の避難開始、警戒レベル4で全員の避難指示としています。

避難は早めの行動が大切ですが、豪雨災害ですでに河川の氾濫が始まっているとき、家屋が倒壊する可能性が低く、居室が浸水深よりも高い場合は、無理に避難するよりも自宅に留まるほうが安全なケースもあります。

ハザードマップ編〜地図からまち見るシリーズ〜

・防災グッズの用意

避難時に備えておきたい「非常持ち出し袋」は、定期的に中身を確認して、いつでも持ち出せる場所に保管しておきましょう。荷物が重すぎると避難の妨げになることがあるため、必要・不要なものを取捨選択しておくことも大切です。

・どこに、どのように非難するのか

家族にお年寄りや体が不自由な方がいる場合は、避難に時間が掛かることを想定しておくことが大切です。災害時に家族同士で連絡が取れない可能性もあるため、市区町村が指定する指定緊急避難場所や、安全な避難経路を事前に共有しておきましょう。

避難経路や指定避難場所は、どのように確認すればよいのでしょうか?

防災地図ハザードマップ

ハザードマップとは、自然災害の種類ごとに災害の起こりやすさや被害の範囲を地図上に示したもの。「防災マップ」や「被害想定図」と呼ばれることもあり、災害リスクのほかに避難経路や防災関連施設・避難場所等も掲載されています。

ハザードマップは自治体が主体となり作成・公表するもので、地域ごとに起こりうる災害の種類別に、土砂災害や洪水のほか津波や液状化・火山活動などのマップもあります。1990年代から作成が進められ、実際に災害が起きた際ハザードマップに従った非難行動により被害を防ぐことができた事例も多いです。

ハザードマップ編〜地図からまち見るシリーズ〜
わが家の水害ハザードマップ|杉並区役所より

・ハザードマップを確認しよう

ハザードマップ(紙の地図)は、市区町村の窓口で無料配布されています。また、各自治体のウェブサイトで閲覧・ダウンロードすることもできます。ハザードマップの情報は、整備状況の変化や見直しによりアップデートされることがあるため、定期的に確認すると安心です。

●東京都の市区町村で公開されている洪水ハザードマップのリンク集
洪水ハザードマップ│東京都建設局
▶︎ 東京都内の各区市町はこちら

土砂災害ハザードマップ│神奈川県ホームページ
▶︎ 神奈川県内の市町村はこちら

●国土交通省により全国のハザードマップ情報を一元化したポータルサイト
ハザードマップポータルサイト│国土交通省
▶︎ 身のまわりの災害リスクを調べる

ハザードマップと物件探し

物件探しの条件として、災害リスクが気になる人も多いはず。そこで、リノベーションと不動産のプロであるリノサポコンサルタントの飯田さんに、防災の観点からの物件探しのコツや、ハザードマップの見方を教えてもらいました。

ハザードマップ編〜地図からまち見るシリーズ〜

-物件探しの際、お客さまからハザードマップに関する質問はありますか?

気にする方と気にされない方がいますね。住まいの条件として災害リスクを重視される方はハザードマップのこともご存知で、先にお話が出ます。

川が近い地域(多摩川/隅田川/荒川など)は、水害リスクがほかのエリアよりも高いです。個別相談の際、災害に対する優先度が高いお客さまには、ハザードマップの見方や防災の考え方についてご案内させていただきます。

-ハザードマップの見方を教えてください。

ハザードマップ編〜地図からまち見るシリーズ〜
重ねるハザードマップ|国土交通省より

まず国土交通省が提供する「重ねるハザードマップ」から。こちらは、気になるリスク情報を選び、地図に重ねることができるので、「洪水」「土砂災害」「高潮」「津波」といった災害の危険度を合わせて確認することができます。

市区町村ごとのハザードマップをまとめているため、各エリアの情報がシームレスに連続しており、災害リスクのほかに土地の特徴や成り立ちや地形・高低差、避難場所も確認可能です。

ハザードマップポータルサイト│国土交通省
▶︎ https://disaportal.gsi.go.jp

-水害ハザードマップ以外に確認したほうが良いものはありますか?

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地震に関する地域危険度測定調査|東京都庁HPより

「地震に関する地域危険度測定調査」です。こちらは、建物倒壊の危険性、火災発生時の延焼の危険性について計測し、5つのランクで評価したものになります。

火災は地震の二次災害として起きやすく、地震の揺れによる直接的な被害よりも大きな被害になることがあるのです。建物の密集する下町エリアや住宅地ほど危険度が高い傾向があります。

地震に関する地域危険度測定調査│東京都都市整備局
▶︎ https://www.toshiseibi.metro.tokyo.lg.jp/bosai/chousa_6/home.htm

ハザードマップ編〜地図からまち見るシリーズ〜

-災害リスクがあるまちには住まないほうが良いのでしょうか?

そもそも、災害が絶対に起きない地域はありません。ハザードマップ測定の基準値は非常時に起こりうる被害の最大値を想定しています。

2019年に、江戸川区が公開した水害ハザードマップが大きな話題になりました。「ここにいてはダメです。」と大きく記載され、他エリアへの広域非難を促す内容だったためです。

江戸川区は主要な河川と東京湾に囲まれ、関東地方に降った雨の大半が集まります。さらに陸の7割が海抜ゼロ地帯のため、最大規模の洪水では区内のほとんどが水没すると想定されるのだそうです。また、大きな被害の範囲は江戸川だけでなく、周辺の江東エリア5区にもおよぶと予測されています。

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江戸川区水害ハザードマップ|江戸川区役所HPより

でも、江東エリアにお住まいの方はたくさんいらっしゃいますよね。雰囲気のある昔ながらの路地のあるまち、商店街がありお隣さんにお醤油を借りられそうな戸建て住宅街、川の音が気持ちよい下町… 街の魅力は、災害リスクだけでは測れません。物件探しの第一は住みたいまちを探すこと、そしてハザードマップは住みたいまちの安全を確認するひとつのツールとしてご覧いただければと思います。

まとめ

集中豪雨の頻発化と激甚化が進む昨今。さらに、今後30年間には大規模地震が起きる可能性もあるといわれています。どのまちに住んでいても、災害に遭う可能性はあります。ハザードマップを活用して住んでいるまちの災害リスクを知り、非難経路や避難場所を確認しておきましょう。日頃から災害に備えておくことで、いざというときに落ち着いて行動できるはずです。

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