ひとり暮らしのリノベーション
こんな間取り・あんな間取り
ひとり暮らしだから「自由」な住まいにできる。なのに「ありきたりな家」にするのはもったいないと思いませんか? ひとり暮らしの「あんな間取り こんな間取り」をリノベーション事例でご紹介します。
料理も仕事もお酒も。オールマイティなアイランドキッチン
「ひとり暮らしだからキッチンはコンパクトでいい」なんて思うかもしれないけれど、キッチンが「ダイニングテーブル」「デスク」「バーカウンター」になったら? キッチンにマルチな役割を与えたのが、こちらのリノベーション事例です。
キッチンを空間の真ん中にレイアウト。白い箱をおもわせるミニマルなデザインは、黒い壁を背景にしてクールに浮かび上がります。
キッチンサイドには棚を造作。大切な本やレコードを並べ、いつでも眺めたり、取り出したりできるように。パスタを茹でる間にビールを飲み、お気に入りの写真集をふと手にしてみるのもちょっとした息抜き。もちろん食事はキッチンのカウンターテーブルで。片付けもラクです。
ワークトップに電源やLAN配線を設けておけば、キッチンを「ワークスペース」としても使えます。いごこちのよいキッチンで、好きなBGMを聴きながら仕事に向かう。どんなオフィスやカフェよりも、リラクシングな気分で仕事ができそうですね。
デスクやダイニングテーブルにもなるアイランドキッチンは、ひとり暮らしで大活躍します。
ほぼワンルーム。セミオープンの寝室と浴室
ひとり暮らしだから、ゆったり過ごせるワンルームがいい。でも人にわざわざプライベートを見せたいわけじゃない。そんなときにオススメな間取りが「ゆるやかにつながるワンルーム」です。
玄関から廊下まで土間が続き、その両サイドには「水まわり」と「ボックス型のロフト」を配置。浴室にはなんと室内窓があり、リビングの窓の向こうまで視線が抜けて、開放的に入浴できる設計です。ロフトの下は収納スペース。ひとり暮らしには十分すぎるくらいの収納量を確保しました。
ロフトの上は畳の寝室です。隠れ家のようなこもった感じ、やっぱり落ち着きますね。
コンクリート躯体あらわしのラフな天井は、リビングから寝室まで連続。リビングの窓の自然光は寝室へ注ぎ、気持ちよく目覚められるように。毎朝のことだからうれしいですね。
開放感のあるワンルーム、ほどよくゾーニングした寝室。ワンルームの「いいところ」、1LDKの「いいところ」をうまく切りとった間取り。ひとり暮らしをもっと自由に、マイペースにしてくれます。
扉なしの「見せる収納」で自分らしさを飾る
だれも叱ってくれる人がいないから、ひとり暮らしは散らかりやすい。ひとり暮らしの唯一の欠点かもしれません。「それなら、収納の扉をなくしたらどうだろう?」そんなアイデアから生まれたリノベーション事例がこちらです。
壁面収納の扉をなくし、オープンな収納スペースに。寝室は誰かに見せることなんてないから、ちょっとくらい散らかっていても気にしない。クリーニングから戻ってきたシャツは、さっとハンガーにかけるだけ。どんなに忙しくても、これくらいならできそうです。
ところで、玄関にシューズクローゼットは必要ですか? けっこう場所をとるし、申し訳程度にあったとしてもいずれは靴であふれてしまう。「ひとり暮らしなんだから、シューズクローゼットなんてなくてもいいかも」と、玄関にオープン棚を設けました。
限定のスニーカーを飾ったり、小物をディスプレイしてみたり。「靴だけ」にこだわらなければ、いろんな用途が生まれます。玄関につくったオープンの棚は、自分らしさを飾る場所でもあるのです。
ひとり暮らしのリノベーションのまとめ
ひとり暮らしだから、自分らしい間取りをとことん追求できます。
そのためには、まず心をやわらかくすることが大切。「キッチンは小さく」「寝室は個室」「クローゼットには扉が必要」というような、住まいの固定概念を持たないこと。それよりも「暮らし方」にこだわりを持つこと。
それから、アイデアをたくさん持っているリノベーション会社に依頼することも忘れずに。「自分にはどんな間取りが合っているのかな?」と迷ったら、「どんな暮らしを望んでいるか」を一緒に話してみましょう。