リビタのひとのくらしとすまい
#1 理想の住まいのステップとして
リノベーション済みマンションを購入
(仕入れ・企画・販売管理)を担当。
妻:シェアオフィスの運営・リーシング
を担当。
妻:食いしん坊
妻:漫画・アニメ
妻:お気に入りのカフェが仕事場な毎日
妻:デパ地下を使いこなし、人を家に呼ぶようになった
くらし、生活をリノベーションするリビタ。豊かな暮らしを追求した個性的な住まいを手掛けるリビタの社員は、どんな住まいでどんな暮らしを送っているのでしょうか。不動産、建築、住まいづくりのプロであるリノサポコンサルタントが聞き手となって、住まい選びのプロセスや住まいづくりに役立つ情報などを紐解いてお届けします。今回はふたりともリビタの社員である平井さん、岩田さん夫妻の自邸を訪ねました。
「早く家を買いたい」が暗黙の了解。
賃貸に住み始めてすぐ次のフェーズへ
飯田 この物件を購入する前は、ふたりで賃貸に住んでいたのですか?
平井 もともと妻は実家暮らしで、僕は世田谷線の若林駅近くの賃貸で一人暮らしをしていました。ふたりで暮らそうということになり、僕が気に入っていた世田谷線沿いで40㎡くらいの新築の賃貸マンションが見つかって、そこで1年くらい暮らしていました。
飯田 わずか1年で新居を購入とはスピーディーですね。新しい住まい探しを始めたのは、何か不満があったから?
平井 不満はなかったけど、ふたりとも漠然と早く家を買いたいと考えていて、それは暗黙の了解になっていたと思います。少なくとも僕は仕事柄、常に物件を探しているから、その延長で賃貸に住みながらもすでに次のフェーズに入っていて、最初からずっと購入するための物件を探していました。
岩田 ふたりとも世田谷線が気に入っていたから、最初は世田谷線沿線で探していたんですけど、築古か築浅の両極端な物件が多くて、なかなか物件が売りに出ないエリアでもあることがわかってきました。それでエリアを広げるという方向になったんですけど、多摩川の手前のエリアまでというのが私の譲れない条件でした。
平井 僕はエリアにはそれほどこだわりがなくて、妻の実家が大井町線沿線だったので、多摩川の手前までの大井町線沿線を視野に入れて探し始めました。エリアがかなり絞れてきたことで、二子玉川駅周辺はわりと物件が出ていることがわかって、候補を絞って3軒を見学したなかでこの住まいを選びました。
飯田 この物件は1977年竣工で旧耐震基準ですが、そこはネックにならなかったのですか?
平井 希望のエリアの相場感からすると、自分たちの予算ではこのくらいの条件じゃないと買えないというのを理解した上で判断しました。ただ、この物件は過去にリビタで取り扱った実績があり、旧耐震だけど耐震基準適合証明書を取得することができることを知っていたので、築年数が経っていても新耐震基準の物件と同様の住宅ローン控除などを使えることもあり、そこまで迷わなかったのかもしれません。
飯田 その辺は職業柄の知見が大いに役立ったという印象ですね。旧耐震のマンションで耐震基準適合証明書が取れるかどうかは、物件ごとに変わってくるし、仲介会社でも知らないことが珍しくないから、購入するときにしっかり確認をすることが大事ですね。
それぞれの優先順位や興味を尊重して、
役割分担ができていたことが勝因
飯田 完成しているリノベーション済みマンションを選んだことについてはどうですか? 自分たちでリノベーションをしたいという希望はありましたか?
岩田 見学したなかには、手を加える必要がある物件もあったので、必要に応じて自分たちでリノベをする可能性もありましたが、この物件は、そのまま住める間取りだったし、手間もかからない。選択肢としてリノベーション済みマンションはありだと感じました。
平井 ずっと住むのもいいけど、10年くらい住んだら住み替えをすることが前提という話はふたりでしていました。駅から徒歩10分圏内だから、売却や賃貸に出すこともできるだろうと。だから、今後もより理想的な住まいを探し続けたいと考えていて、将来的にはまた別の物件を購入して自分たちでリノベーションをすることもあるかもしれないと思っています。
岩田 今の住まいも、手を加えようと思えばいつでもできるんですよね。実はリビングのアクセントクロスがあまり気に入っていなくて、剥がして塗装しようかなとは思っていますが、忙しくてできていません(笑)。
飯田 ふたりにとって、すべて希望が叶った住まいが100点満点とするとこの住まいの点数は?
岩田 80点。エリアで70点くらいは満たしていて、あとは管理状況のよさで10点くらい。マイナスポイントは、築年数とアクセントクロスですかね。
飯田 エリアの配点とアクセントクロスの影響が結構大きいですね(笑)。
平井 現段階では100点。もともとエリアにも内装にもあまり興味がなくて、この住まいを購入することが損にならなければ、僕のなかでは合格。そこは自負があるので、そういう意味では100点です。この物件を買った金額と同じくらいで売ることができれば、120点の物件と出会ったときに買い替えられるという投資対象として見ているところもあります。
飯田 お客さまに物件をご案内するときに、100点満点じゃないと買わないという方もいらっしゃるのですが、やはり予算があるので全部の希望を叶えるのは難しく、優先順位を決めて、妥協できるところを見極めることも大事だと感じています。平井さんは損益、岩田さんはエリアと優先順位がはっきりしていて、譲れないポイントがそれぞれあって、興味があるところも違う。それぞれの役割分担がしっかりあって、お互いに尊重できていたことがスムーズな住まい探しにつながったのかもしれませんね。
暮らし方を柔軟に
フィットさせていく楽しみ方
飯田 この物件は可動間仕切りで3LDKにもできるけど、寝室は間仕切りを開放してクローゼットと一緒に広く使っていますよね。LDKに隣接する部屋も同様に可動間仕切りで個室にできますが、普段は開け放して使っているのですか?
平井 LDKに隣接する部屋はワークスペースとして使っているので、オンライン会議のときだけ閉めます。でもほとんど開放して使っていますね。寝室もふたり暮らしだと間仕切りがないほうが、動線がフレキシブルで暮らしやすいと感じています。
飯田 リノベーション済みマンションに住んでみて、もっとこうしてみたいと感じたところはありますか?
岩田 妥協しているところはあるけど、住んでみるとそれなりに暮らしをフィットさせていけるものだなと感じています。それもまた暮らしの楽しみ方の一つだといえるかもしれません。洗面スペースが狭いので、それだけはちょっと不満かな。
平井 寝室とクローゼットを分けるのは、やろうと思えばできるんですけど、今は大きな不便もないので、しなくてもいいかなと思って、そのまま使っています。
飯田 今後、フルリノベーションで住まいづくりをしてみたいと思いますか?
平井 時間や予算などすべてに十分な余裕があればやってみたいですね。ただ、物件購入から引き渡しまでにかかる期間や忙しい仕事の合間を縫って打合せを重ねていく手間のことなどを考えると、なかなかハードルは高いとも感じています。これから先、もっと妻の希望が叶う住まいにしていきたいとは考えているので、広々とした洗面室があるとか、キッチンにパントリーをつけるとか、そういうことが実現できるリノベーションはしてみたいなと思います。
岩田 フルリノベーションじゃなくても、築浅のマンションで部分リノベーションをするというのもいいかなと思います。
飯田 そうですね。物件価格が上がっているから、部分リノベーションは選択肢としてこれから注目が集まるかもしれないと感じています。
岩田 築浅だったら個室などの間取りは変えなくてもいいかもしれない。キッチンだけ自分の好きなテイストにつくるとかだったら、かなり現実的に考えられますね。
飯田 この住まいで暮らし始めてから変わったことなどはありますか?
平井 近くに素敵なグリーンショップが多くて、植物が増えました。植物はこれからもっと増やしていきたいし、ハンガーパイプなどを設けて吊るして飾ることもやってみたいと思っています。あと、多摩川の河川敷でジョギングすることも習慣になりました。環境に恵まれたこのエリアに引っ越したからには、やらなければと思って続けています。
岩田 私は友人を家に招く機会が増えました。コロナ禍で外食しづらいなかで、駅から近くてきてもらいやすい場所にあるので、気軽に呼ぶようになりましたね。
飯田 ふたりとも住まいにも環境にも柔軟に暮らし方を合わせながら、リノベーション済みマンションやエリアを十二分に楽しんでいる様子が伝わってきました。また、よりよい住まいへのステップとして、気軽に住まいを購入して、将来的なことは暮らしながら考えていくというのも、一つの選択肢としてとても参考になりました。
リビタの社員の自邸を訪ねて、住まいの選び方や暮らし方を掘り下げていくと、プロならではの住まいへの着眼点が見えてきます。次回はどんな社員のどんな住まいが登場するか、ご期待ください。