キッチンのリノベーションを考えるときに知っておきたい4つの基礎知識|住まいのヒント

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暮らし再発見マガジン のくらし by ReBITA
住まいのヒント

キッチンのリノベーションを考えるときに
知っておきたい4つの基礎知識

目 次
  1. 1近年の主流は対面式キッチン
  2. 2素材(部材)をこだわって素敵な空間を
  3. 3設備機器を選んで毎日の家事をもっと楽に
  4. 4キッチンの位置を変える前の3つのポイント
  5. 5毎日使うスペースだから、きちんとこだわる

おうち時間の増加で、以前よりもキッチンに立つ機会が増えた人も多いのではないでしょうか。せっかくなら使いやすい配置で、キッチンにいるだけでリラックスできる空間にしたいものですね。 今回はキッチンのリノベーションに役立つ4つの基礎知識、「近年人気のキッチンの型(形)」「素材(部材)」「設備機器」「キッチンの位置を変えるときのポイント」について見ていきます。

近年の主流は対面式キッチン

近年ライフスタイルの変化でL(リビング)D(ダイニング)K(キッチン)の境目があいまいになり、対面式のキッチンが好まれています。特にダイニング一体型キッチンが人気で、部屋の面積を有効活用できることやキッチンをインテリア化できること、夫や子供と一緒に料理ができることなどの利点があります。
ただ、物件の広さや間取りによってできないこともあるため、物件に最善・最適なキッチンの形を検討しましょう。

①アイランド型(回遊性あり)/天板一体型/床段差なし

シンプルで清潔感のある箱型キッチンです。回遊しながらどこからでも調理ができるほか、キッチンとダイニングの天板の高さをキッチンに合わせることで見栄えもすっきりします。高さがある分ダイニング用の椅子も高いものを選びましょう。

②アイランド型/天板段違い/床段差なし

同じアイランド型でもキッチンとダイニングの天板の高さが異なり、ダイニングが低くなっています。一般的な高さのためダイニング用の椅子の種類が多く選びやすいですし、段差がインテリアのアクセントにもなります。

③ペニンシュラ型/天板一体型/床段差なし

片側が壁についているペニンシュラ型。回遊できませんが省スペースで作ることができます。このキッチンは奥行きが深く作られていて、調理や食事以外にもPCを使ったり、読書をしたりと多目的に使うことができます。

④アイランド型/天板一体型/床段差あり

天板の高さが揃っていますが床に段差があり、キッチンが低くダイニングが高くなっています。一般的な高さの椅子が使えることや、キッチンを1つの家具のように見せるようにもできます。二重床にできる住居のみで可能な型ですのでご注意を。

⑤変形ペニンシュラ型/天板一体型/床段差あり

キッチンダイニングをTの字に作り、スペースを有効活用しています。右側の小窓はお風呂で、その前の壁まで天板を伸ばしダイニングにしています。キッチンの床を下げ天板の高さを揃えています。

素材(部材)をこだわって素敵な空間を

キッチンの見え方を左右するものの1つが素材です。素材の構成要素は、面材(側面・扉など)・天板・立ち上がり(壁面)に分けられます。

①面材

面材は、木の突板(木材を薄くスライスしたもの)・メラミン化粧板・塗装(プラスターボード下地)・珪藻土・SUS(ステンレス)・タイルなどが一般的です。突板や珪藻土などの本物の素材は、多機能で味があるものの塗装費や施工費が別途発生することも。
一方、メラミン化粧板などの素材なら価格を抑えられます。メーカーシステムキッチンを使用し、周りに新たに装飾した腰壁を作る方法もおすすめです。

②天板

天板は直接水が触れることも多く、お手入れのしやすい素材が好まれています。SUS・人口大理石・天然石(大理石・御影石など)のほか、木材などに撥水加工を施して使用する場合もあります。
SUSにはツヤのあるもの、ややマットなものなどがありますが、長く使うとどうしても傷がついてしまいます。人工大理石もマットで単色なものやマーブルなど種類が豊富ですが、淡い色はシミになることもあるため、普段から色のついたものを放置しないよう注意が必要です。

③立ち上がり

キッチンの壁に面した部分は、油汚れや水跳ねなどを防ぐためお手入れしやすい素材を使います。多いのはSUS・タイル・キッチンパネルです。
SUSとタイルは熱に強いのがメリットですが、目地についた油が落ちにくいというデメリットも。キッチンパネルは壁と同じ色で目立たないよう取り入れる方が多く、お手入れのしやすさとコストパフォーマンスの高さが人気です。

設備機器を選んで毎日の家事をもっと楽に

キッチンの設備機器も、見た目や機能性、工事費全体のバランスや優先順位も考慮しながら選んでいきましょう。

①レンジフード

レンジフードはビルトインで隠すか、単体で見せるかを選ぶことになります。見せるタイプにも、レンジフードの箱自体を造作する、既製品を選んで取り付けるなどの選択肢があります。スッキリさせたいなら隠す、インテリアのアクセントにしたいなら見せるのがおすすめです。

②コンロ

コンロはガスかIHか、好みや普段作る料理によって意見が分かれる機器です。中にはガスとIHを並べて設置できるものもあり、両方使いたい人にオススメです。
デザイン性を重視するなら海外メーカー製の方が種類が豊富ですが、魚焼きグリルがついていないため注意です。

③食器洗浄機

食器洗浄機は乾燥機能が大きく異なります。国産製品は洗浄後に温風乾燥させる機能がついていますが、海外製は洗浄時の温水が高温で、その余熱で乾燥させます。アフターフォローを考えれば国産が安心ですが、デザインを優先したい、大きな鍋なども洗いたい場合は海外製を検討してみると良いかもしれません。

④電子コンベック

料理好き・お菓子をよく作る方には、電子コンベック(ビルドインオーブン電子レンジ機能付き)がオススメです。電子レンジを卓上に置かずに済むので、キッチンをスッキリ見せることができます。

⑤水洗器具

浄水器を設置する人が多い傾向にあります。水栓内蔵型・別口で設置するもの・蛇口一体型・ビルトインタイプなどが挙げられます。また、センサーで感知するタッチレス水洗もあり、水回りの汚れを気にせず使えるほか、節水も期待できます。

キッチンの位置を変える前の3つのポイント

キッチンの位置は動かせます! が、制約があります。キッチン位置を変更する際に確認したいポイントは3つ。自分で確認できる要素もあるため、事前にチェックしてみてくださいね。

①配管スペース(PS)とキッチンの位置を確認

物件の図面にあるPS(配管スペース)にはキッチンやお風呂などの配管が繋がっています。そのため、動かせる範囲はPSの位置が大きく関わってきます。

最も重要なのが排水管です。水を流すために勾配をとる必要があるので、床に段差を設けキッチンを高くしなければなりません。その分天井高が低くなることも考慮して位置を決めます。

②直床工法?二重床工法?

床を高くするなら物件の工法も重要です。二重床工法はスラブ(コンクリート床)の上に床を組んでいて、配管を床下の空間に納められます。
直床工法はスラブの上に直接床を仕上げているため、PSからキッチンを離すなら床を上げることになります。
工法はかかとで床を叩いた時の音でわかります。太鼓のような跳ね返りや空洞のような音なら二重床、かたく詰まった音なら直床の可能性が高いです。

③レンジフードの排気口はどこ?

レンジフードの排気のダクトルートを見極めるため、まず図面のDS(ダクトスペース)の位置を確認し排気口を探します。レンジフードと排気口を結ぶ梁や壁がダクトルートです。これを考慮すると、キッチンを動かせる範囲が定まってきます。

毎日使うスペースだから、きちんとこだわる

キッチンをこだわるためには検討するポイントがたくさんあります。予算や間取り、リノベーション後の暮らしのイメージを考えながら、どこまでこだわるか、どこを重視するかを決めたいですね。迷ってしまう方はぜひリノサポを活用してみて下さい。リノベーションと不動産のプロ・リノサポコンサルタントが、あなたにぴったりなプランをご提案いたします。

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