“これまで” と“これから” を豊かな時間で繋ぐ賃貸マンション『PATH』が描く新しいリノベーションのかたち|住まいのヒント

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住まいのヒント

“これまで” と“これから” を豊かな時間で繋ぐ
賃貸マンション『PATH』が描く
新しいリノベーションのかたち

目 次
  1. 1その街に暮らす人を思い描いて
  2. 2街の暮らしを映す『PATH』の住まい
  3. 3住まい手目線の柔軟な発想で

自分らしく暮らしたい。でも、賃貸住宅ではなかなか「これだ」と思える部屋に出会えない。そう感じたことがある方も、きっと少なくないはずです。そこでリビタが立ち上げたのが、リノベーション賃貸マンション『PATH』です。今回は企画、プロジェクトマネジメントを手がけるアセットソリューション部の北川さんに、実際の物件を例に挙げながら、リノベーションのコンセプトや空間づくりの工夫、そして『PATH』が大切にする価値観について、お話を伺いました。

その街に暮らす人を思い描いて

——リノベーション分譲物件やシェア型賃貸住宅など、これまでにも多様な住まいを企画・提案してきたリビタ。今回の「PATH」は、どんな想いで生まれたブランドなのでしょうか

『PATH』シリーズは、築古マンションを、専有部も共有部も併せてリノベーションし、賃貸ならでのは気軽さや自由な発想で企画しています。背景として、多くの築古賃貸物件では必要な改修が適切に行われず、現代のライフスタイルに馴染まない間取りや設備など陳腐化が進んでいくという課題を抱えています。リビタのノウハウを活かし、住む人の満足度も物件のポテンシャルも同時に高める賃貸マンションブランドとして取り組んでいます。

『PATH』というブランド名には、「“これまで”と“これから”を豊かな時間で繋ぐPATH(道)でありたい」という思いが込められています。そんな住まいをつくるために、何よりも心がけているのが、そこで営まれるご入居者の暮らしを想像することです。

——具体的にどのようなプロセスで暮らしを想像していくのでしょうか?

賃貸住宅では、企画やデザインの過程で実際にどんな方が入居されるのかはわかりません。だからこそ私たちは、頭のなかであれこれ想像するだけではなく、実際に街を歩き、その土地の空気を肌で感じることを大切にしています。そういう過程を踏まえると、どんな人たちが、どんな暮らしをしているのかが、次第に見えてくる気がします。

街の暮らしを映す『PATH』の住まい

——街にあわせて、暮らしや住まいのかたちをデザインされているんですね。ここからは、実際に『PATH』シリーズの物件を例に挙げながら、その特徴や工夫についてお聞きしたいと思います。

【PATH池上】晴れの日も雨の日も、ほっとひと息つける住まい

——こちらの物件は、どのようにコンセプトを固めていったのでしょうか?

池上はどこかのんびりとした空気がながれるエリアです。都心へのアクセスが優れている一方で、ちょっとした商店街もいくつかあります。そんな街を歩きながらまず考えたのは「帰ってきたときに、ホッとできるようなマンションにしたい」ということです。さらに掘り下げていくなかで、「晴れも雨もいとおしい住まい」というコンセプトが生まれました。

——LDKがある部屋には、南北の両側に大きな窓がありますね。

そうなんです。このふたつの大きな窓を活かしたくて、天気や日射しの移ろいを感じられる開放的な空間を目指しました。バルコニーが部屋の両面にあるので、窓を開ければ吹き抜ける風の流れも感じられるはずです。LDKの中を個室として区切れるよう、可変式の間仕切りを設置していますが、上部が透明なので閉塞感はありません。

——そのほか、特にこだわった部分はありますか?

内装のカラートーンや、床材をはじめとした素材の細部まで、こだわりを挙げたらキリがないのですが、空間全体としての「収まりのよさ」を意識しながらデザインを進めていきました。言葉にするのは難しいのですが、「あるべきところにあるべきものがある」というか。そんな暮らしに馴染む部屋になるよう心がけました。

——この物件には、中庭もありますね。

中庭を囲う壁の一部を解体し、住人のみなさんがいつでも庭に出られるようにしたんです。これも「日常を楽しんでもらう」ための工夫のひとつですね。中庭の敷石は、水に濡れると色が変わる素材を使っているので、雨の日は晴れの日とは違った表情を見せてくれます。そこもちょっとしたこだわりです。

 

【PATH駒込】好きなものに彩られた、自分らしい暮らしの追求

——この物件は、内装の色づかいが特徴的ですね。

淡いグリーン色の壁やレンガ色に染色した木製の造作家具は街の風景から着想を得たものです。結果として、愛着を持って暮らせる上質な空間になったと感じています。

——ほかにリノベーションのポイントはありますか?

最大のポイントは、浴室・脱衣所・トイレといった水回りを部屋の中央に配置し、空間全体を回遊性の高いワンルームにしたことですね。壁沿いにはカウンターやキッチン、ベンチ、マガジンラック、有孔ボードを設え、お気に入りのものに囲まれた暮らしを実現できるようにしました。

——窓際にある洗面所も素敵ですね。

既存の出窓空間を活かして、窓の外を眺め、日射しを浴びながら身支度できる洗面所をつくりました。ここで顔を洗えば、きっと自然と街へでかけたくなるかなと、そんなことを想像しながらかたちにしました。

——部屋の一角に設置されているカーテンレールには、どんな役割があるのでしょうか?

大きなLDKをカーテンでゆるやかに区切れるようにしていて、ベッドスペースや書斎、収納スペースなど、暮らしに合わせて使い分けができます。「こもり感」のある空間もつくれるので、柔軟に暮らしを楽しんでいただければと思っています。さまざまな仕掛けを散りばめることで、住まい手の想像力をかき立て、自分らしい暮らしについて考えるきっかけを提供できたら嬉しいですね。

 

【PATH中目黒due】「ロードバイク×土間」で、中目黒らしい暮らしを楽しむ

——こちらの物件も、街を歩きながらコンセプトを固めていったのでしょうか?

そうですね。目黒川沿いを歩いていると、よく自転車に乗った人とすれ違います。犬を散歩させている人や、日向で猫がお昼寝をしている姿も見かけました。素敵なカフェも多くて、ここでコーヒーを飲んだら気持ちいいだろうな。そんなふうに街を観察しながら、中目黒での暮らしを想像することから企画をはじめていきました。

——中目黒の風景から着想を得て、土間を仕上げているのですね。

まさにそのとおりです。ゆとりのある土間にバイクタワーを設け、自転車のメンテナンスなどを楽しめる空間にしています。さまざまな自転車専門店が建ち並ぶ中目黒だからこそできた提案ですね。また、ワークスペースとしても土間を活用できるように、窓際にはカウンターも設置しています。

——そもそも、60㎡でありながらワンルームという間取りが、個性的で印象に残ります。

もともとは2LDKだったのですが、開放感と自由度の高い住まいをめざして、あえて間取りをワンルームに変更したんです。土間とフローリングスペースは、段差でゆるやかにゾーニングしていますが、仕切りはあえて設けていません。その代わり、天井の各所にカーテンポールを設置しています。カーテンで自由に部屋を仕切ることができ、さらに照明やグリーン、衣類なども吊るせるので、立体的な空間使いを楽しんでいただけたらと思っています。

 

【PATH仲六郷】街とつながりながら、心も身体もととのう暮らしを

——仲六郷といえば、大田区のなかでも賑わいのある商店街「雑色商店街」のあるエリアですね。

そうです。この商店街の存在もあって、どこか懐かしいというか、温かみのある街だと感じています。そこで掲げたのが、「心も身体もととのう住まい」というコンセプトでした。

——具体的には、どのような工夫がされているのでしょうか?

たとえば、天井には調湿機能のある漆喰を使っています。風や光を自然に取り込めるよう、居室の壁の上部には欄間も設けています。また天井の高さを活かして、収納スペースを充実させたこともポイントです。

——ほかに工夫した点はありますか?
賑わいのある街をめいっぱい楽しめるようにシェアサイクルのポートを導入しました。また、給水設備の大元に微細な気泡を発生させる装置を取り付けました。

——この物件は、共有部もリノベーションしているんですよね。

はい、建物へのアプローチやエレベーターなどの設備面含め、共用部全体をリノベーションしました。ゆるやかな交流が生まれるようにベンチを設けています。ちょっとした工夫ですが、住まう人の暮らしを想像して、場づくりをしています。

住まい手目線の柔軟な発想で

——あらためて北川さん自身が、『PATH』シリーズで大切にしている価値観や姿勢を教えてください。

『PATH』シリーズがめざすのは、リノベーション賃貸マンションという、これまでにない新しい住まいのかたちを提供していくことです。だからこそ、物件を通して、住まう人の暮らしを自由にするものでありたいと考えています。たとえば、ちょっと大胆な間取りが多いのも、本当の意味での「使いやすさ」を突き詰めていった結果です。

——今後、『PATH』シリーズをどのように広げていきたいですか?

賃貸住宅でも、もっと自由に暮らしたい。自分の住む街を、きちんと楽しみたい。そんな風に考える人にとって、『PATH』シリーズはきっと新しい選択肢となるはずです。私たち自身も、もっと自由な発想でリノベーションに取り組むことで、今までにない賃貸マンションを多くの人にお届けできればと思っています。住んでみたいと思える、住んでいいなと思える。そんな住まいを、これからもつくり続けていきたいですね。

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