リノサポ×設計者×お客さまインタビュー リノベーションから4年、 住まいづくりが家族にもたらしてくれたこと|住まいのヒント

Housing Tips
暮らし再発見マガジン のくらし by ReBITA
住まいのヒント

リノサポ×設計者×お客さまインタビュー
リノベーションから4年、
住まいづくりが家族にもたらしてくれたこと

目 次
  1. 1リノベーションを前提に中古の戸建てを購入
  2. 2お客さまによって「一番良い進め方」はちがう
  3. 3家族でつくった住まいに暮らしてみて気づいたこと
  4. 4これから住まいづくりをする方に向けて
  5. 5あとがき

フランス人のご主人と日本人の奥さま、そして2人のお子さんというCさんご家族。長くフランスにお住まいだったご主人にとって、古い家をリノベーションして暮らすというのはごく当たり前のこと。そんな背景もあり、ご夫妻はリビタのリノサポに中古の物件探しとリノベーションを依頼されました。購入したのは、トップライトから光が降り注ぐ、勾配天井が特徴的な戸建て。リノベーションから4年が経った今、気持ちの良いリビングには家族みんなが自ずと集まり、それぞれが思い思いに過ごしています。リビタの山田笑子さんと、設計を担当された「itoma design」の勝又みづきさんとともに、住まいづくりが家族にもたらしてくれたことをお聞きしました。

リノベーションを前提に中古の戸建てを購入

―まずは、リビタに物件探しとリノベーションを依頼されたきっかけを教えていただけますか。

ご主人 日本で暮らし始めてしばらくは賃貸に住んでいたのですが、「ずっと日本にいるのであれば物件を購入したい」と思っていました。ヨーロッパでは新築を買うことはほとんどなく、中古の家をリノベーションするのが普通です。そのこともあり私は中古物件のリノベーションに魅力を感じていました。

奥さま 一応新築も探してみたのですが、内装などを見てもあまり気に入る家がなかったんです。それに、新築であっても買ってすぐに価値が下がってしまうのだったら、主人の言うように中古の物件を自分の好きなようにリノベーションした方がいいかなと。そこから、リノベーションを前提に物件探しをスタートして、リビタに出会ったんです。

-物件のご案内を担当していたリビタの山田さんは、印象的だったことはありますか?

山田 ご希望の条件に合う物件情報をいくつかお送りすると、内見を希望されるものをすぐにピックアップしてくださり、物件探しに対して迷いがないのが印象的でした。最終的に2〜3件内見した中から決めていただいています。

奥さま 特に主人は不動産情報サイトを見るのが好きで、図面や写真を見れば、私たちの好きそうな物件かどうかということは判断できたんです。山田さんには、この壁は取れるのか、扉は交換できるのかといった建築的な質問や、購入にまつわる手続きなどの相談に根気よくお付き合いいただきました。住まいづくりのプロだからこその視点でリードして頂けて、ありがたかったです。

山田 Cさんご夫妻は住まいづくりの過程でご要望や不安に思われることを全て出し切ってくださり、そのおかげで私たちも迷いなく進めることができました。私から建築や不動産の専門的なことをお伝えすると、「こういう認識で合っていますか?」といつも丁寧に確認をされていらっしゃいました。物件の購入も住まいづくりも、お客さまが大切な時間とお金をかけられるものです。こうしてお互いの認識に齟齬がないことを都度確認できたことで、スムーズに進められました。

―他にはどんなことを相談されましたか?

奥さま たとえば、夫が外国人であるためローンの手続きなどが大変で、その点でも山田さんにはすごく助けていただきました。また、購入を決めた後になって細かいことが気になり始め、風水のことまで相談したのですが、その時も実際の事例を紹介しながらご説明いただき、とても安心しました。

―リノベーションをする際、つくりたい空間や内装のイメージはあったのでしょうか?

ご主人 この家に入った瞬間からイメージが湧いていました。日本の家は小さいという印象がありましたが、ここは入った瞬間に視界が開けていて、そこに惹かれました。多少の暗さはネックでしたが、リノベーションすることで解消できるだろうと思いました。

奥さま 家具や小物、グリーンを飾るのが好きなので、それらが映えるようなシンプルな白い空間にしたかったんです。トップライトとハイサイドライトからの自然光が白い壁に拡散し、とても明るくなりました。ダイニングの一角にはベンチを設け、そこの壁をブルーのアクセントクロスにすることで、空間にコントラストをつけています。

お客さまによって「一番良い進め方」はちがう

―プランニングは、主に設計の勝又さんとCさんご夫妻で進められたのでしょうか?

勝又さん 私だけでなく、山田さんや施工会社さんも含めて、みんなで一緒に進めました。リノベーションするにあたって、まず出来上がりのイメージを共有することが大事なのですが、Cさんご夫妻は最初の打ち合わせで「こんなイメージです」「家具はこんなものを持っています」と写真をたくさん送ってくださったんです。イメージされている空間も、大切に使われてきたという家具や小物も、Cさんご家族のお人柄を表したような素敵なテイストでした。それに共感できたことで一気に波に乗れました。

―最初の段階でCさんご夫婦の中にあるイメージの共有が上手くいったことが良かったのですね。それを具体的なかたちにしていくプロセスはどう進められましたか?

勝又さん 現地での打ち合わせが中心でしたね。普段お施主さまと一緒に図面を見ながらあれこれ検討することも多いのですが、今回に至っては机の上で打ち合わせした記憶はほとんどなく「みんなで現地に行きましょう!」となることが多かったです。

山田さん お客さまの個性やご都合、物件の状況によって、打合せの進め方はケースバイケースですが、Cさんご家族の場合はこの方法がベストだったと思います。お子さんたちも一緒にいらしていて、実際にお部屋を見たり、図面をのぞきこみながらクロスの色を決めたりしてくれました。

勝又さん それから、Cさんご夫妻は空間をイメージすることに長けていらっしゃるんですよね。家に入った瞬間から「この壁を抜いたら明るくなる」とか「これがなくなったら広くなる」というようなことをおっしゃっていて、私も確かにと思うことが多かったです。

―現場で話したことが良かったということですね。

勝又さん そうですね。玄関を入った時の階段の見え方や、素材の貼り分け方もそうですし、吹き抜け感を統一しようとか、現地で打ち合わせをしたからこそ生まれたアイデアもありました。

奥さま 私たちのざっくりとしたイメージをお伝えするたび、山田さんや勝又さんが「それならこんな方法がありますよ」と具体的な方法を提案してくださいました。コンサルタント・建築家・施工会社とそれぞれのプロがいるからこそ、うまく言葉にできないイメージでも受け止めてくださり、かたちにできたのでしょうね。

家族でつくった住まいに暮らしてみて気づいたこと

―実際に住んでみて、暮らし方などに変化はありましたか?

奥さま 2階のリビングで過ごすことが増えました。高い勾配天井のおかげで開放感があり、家族4人がいてもまったく圧迫感がありません。心地よくて、東京にいることを忘れてしまいそうなほどです。一方で、子ども部屋はちょっとこもった隠れ家のような雰囲気。子どもたちは、そんなメリハリある暮らしを楽しんでいるようです。

勾配天井を通してトップライトからの光が降り注ぎ、居心地のよいリビング
隠れ家のような個室は、ご次男がクロスをセレクト

―お子さんは、「興味のある会社へインターンに行く」というスクールの課題を受けて、リビタで職業体験をされたそうですね。ご自宅をリノベーションしたことが、住まいづくりの仕事に興味を持つきっかけとなったのでしょうか。

ご長男 そうですね。この家のリノベーションには部分的に参加していたのですが、お客さん側の視点からしか見たことがなかったなと気づいたんです。「僕たちが見えないところでリビタの方々は何をしていたのかな」ということが気になり、住まいづくりに関する職業に興味を持つようになりました。

屋根裏のご長男のお部屋にて
以前ご主人がご使用されていた電車の棚はご長男の帽子置きに

山田さん 職業体験では、実際にリノベーション済みマンションの企画を体験していただきました。

―住まいづくりの経験は、企画に活かされましたか?

ご長男 父がこの住まいでやっていたように、企画対象だったマンションの壁を抜いて空間を広くしようとしたら、「耐力壁なので動かせない」ということがありました。建物には制約があるので、どんな間取りも実現できるわけじゃない。与条件の中でやりたいことを叶えるというのは、想像していたよりも難しかったです。

山田さん 制約の範囲でプランを工夫するのがリノベーションの面白さなので、それを知っていただけてとてもうれしいです。

―ご両親としては、今回の経験をどのように感じていますか?

奥さま もともと息子は建築に興味があったようですが、自宅をリノベーションする様子を間近で見てきたからこそ、イメージがクリアになったんだと思います。子どもながらに打合せに参加したり、自分の部屋のことを自分で決められたりしたことも良かったのかもしれません。今後どういう進路を選ぶのかは分かりませんが、いい経験をさせていただきました。快く受け入れてくださったリビタの方々には、本当にありがたく思っています。

これから住まいづくりをする方に向けて

-今後、リノベーションをする方に何かアドバイスはありますか

奥さま こちらに引っ越してから4年が経ち、リノベーションした時から家族みんなが歳を重ねてきました。子どもたちの独立がそう遠くないことを思うと、家族そろって過ごす時間は本当に短いんですよね。だからこそ、家族が集まるリビングの心地よさは何よりも大切だと思います。年頃になると個室にこもりがちですが、リビングが快適だと自然と部屋から出てきます。それに、古い家を買って家族みんなで自分色に変えていくのは、とても楽しくて充実した時間でした。家族の思い出として、心にずっと残しておきたいです。

ご主人 日本の場合、30年ぐらいで家を壊して建て直すことが多いと聞きます。せっかくなら、良い建物はリノベーションして後世に住み継いでいくべきだと思います。ただし戸建てはとくに内部の状況がわかりにくいので、状態をきちんと調べて「活かせるか」を判断する必要はありますが、それを自分で行うのは難しい。そういう意味で、私たちはリビタに物件探しからお願いできてよかったです。リノサポは目に見えにくいサービスですが、私たちの理想の住まいを叶えるためには欠かせませんでした。

あとがき

理想の暮らしを思い描き、それを叶えられる住まいをつくる。そこに欠かせないのが頼れるプロの存在です。Cさんご家族にとって、住まいをつくるというプロセスが、その後の人生でもふと立ち戻れるような大切な経験と思い出になっていました。それは「住まいづくりをとことん楽しむ」ということを追求したリノサポだからこそできたことなのかもしれません。

related SERVICE
関連のサービス
EVENT & NEWS
イベント&ニュース

ReBITA SERVICE
リビタのサービス

▲ リノサポ×設計者×お客さまインタビュー リノベーションから4年、 住まいづくりが家族にもたらしてくれたこと|住まいのヒント