それぞれの部屋とゆとり
- 所在地:
- 東京都三鷹市
- 居住者構成:
- 夫婦+子ども2人
- 専有面積:
- 66.17㎡
- 間取り:
- 3LDK
- 既存建物竣工年:
- 1991年
- リノベーション竣工年:
- 2016年
玄関を入ってホールをL字にクランクすると、すぐにリビング・ダイニングが広がる。リビング・ダイニングを囲むように、3畳弱の2つの子ども部屋、4.5 畳の寝室、キッチン、水まわりを配置。どの場所にもリビング・ダイニングを通過してアクセスするプランとなっている。トイレはホールに面した位置にある。
100㎡の賃貸マンションから、まるごとリノベーションマンションのリノア三鷹に住み替えたMさんご家族は、ご夫婦と育ち盛りの2人のお子さまの4人暮らし。自由に間取りを考えられるフリーコースで、66㎡のコンパクトな空間にゆとりのあるLDK、2つの子ども部屋、寝室を効率良く配置し、快適に過ごせる家をつくりました。お子さまが独立した後の可変性も備えた、柔軟な空間のとらえ方が参考になります。
家族で一緒にいることが多いから、
個室は小さく、LDKは大きく
——Mさんご家族は、ご主人の転勤が多く、「リノア三鷹」はご夫婦にとって7軒目の家となるそうですね。満を持しての住宅購入が「リノア三鷹」だった理由を教えてください。
奥さま:長女が来年から中学生なので、そろそろ落ち着いて長く住み続けられる家を持ちたいと考えていました。でも、子どもたちの学区を変えたくなかったため、以前の住まいと同じ三鷹エリアに限定して探していたんです。急がずにゆっくりと探すつもりだったのですが、三鷹はファミリー層に人気のあるエリアで、良い物件はすぐになくなってしまう。予算内で駅から近いところとなると、とても難しいんです。そんな状況の中、リビタが三鷹で一棟丸ごとリノベーションを手掛けるということが分かり、かなり早い段階からチェックしていました。
ご主人:私はもともと三鷹が実家なんです。妻も学生時代を過ごしていたことがあって、二人ともこのエリアには馴染みがあったので、家を持つなら三鷹でということは決めていました。
——リビタのことや一棟まるごとリノベーションのことはご存知だったんですね。
奥さま:リビタが手掛けたリノベーション物件を雑誌などでよく見かけていて、メルマガ会員(ReBITA members)にもなっていました。住宅やインテリアが好きなので、リノベーションにも興味があったんです。前々からリビタのまるごとリノベーションマンションに魅力を感じていて、三鷹で手がけてくれたらいいなと思っていたんです。
ご主人:中古物件を購入してリノベーションをすることも考えていたのですが、一棟まるごとなら、外観や共用部も一新されるし、配管や構造などの見えない部分の安全性も確認されているので、より安心感があっていいなと感じていました。
——新築は選択肢に入っていなかったんですか?
奥さま:三鷹の駅に近いエリアだと予算的にかなり高額になってしまいます。画一的な間取りは私たちの暮らし方には合わないという思いもありました。私たち家族は一緒にいることが多く、子どもたちは勉強もダイニングテーブルでします。個室は着替えや学校の準備、寝るためだけの場所で、ベッドと収納が収まるコンパクトな空間でいいと考えていたんです。個室は小さく、LDKは大きくして、家族がくつろげる空間にしたいと思いました。
3畳のコンパクトな子ども部屋には、 造り付けのベッドと収納
——Mさんご家族の以前の住まいは100㎡と広めの空間だったとのこと。リノア三鷹は66㎡強ですが、小さくなってしまうことに抵抗はなかったのですか?
ご主人:以前の住まいは、兵庫から東京に転勤になって、エリアを優先して急いで探した物件だったので、とくに広さにこだわりがあったわけではありません。
奥さま:100㎡の家に住んでみて、ただ広ければいいというものでもないことを知りました。見方によっては、光熱費が余分にかかってしまうなど、デメリットもあるんです。例えば電気の契約アンペアは60Aとなり、基本料金が高くなってしまい、もったいない感じがします。66㎡でも間取りのつくり方を工夫すれば、ゆとりをもって暮らせる家にできると考えました。
——完成した間取りは、玄関を入ると開放的なリビング・ダイニングが広がっていて、2人のお子さまの3畳強の子ども部屋、4.5畳ほどの寝室、キッチン、水回りが、リビング・ダイニングを囲むように配置されています。Mさんご夫妻は、一から自由に設計できるフリーコースを選ばれましたが、この間取りはどのようにつくっていったのですか?
ご主人:個室へはリビングを通って出入りできるようにしたいと考えました。廊下は必要ないと感じていたので、リビングを通路としても使えれば、66㎡のコンパクトな空間でも広く使えると思いました。それから個室の建具をドアにすると、開閉する部分にものが置けなくなるので、できるだけ引き戸にしてもらいました。
奥さま:わりとはっきりとしたビジョンがあったのですが、それは今まで住んできた家の良かったところや、使いづらかったところを踏まえて、理想の家を考えたときに見えてきたものです。キッチンはシンクやコンロを壁付けにして、リビングに面して大きな作業台をつくってもらいましたが、料理をする際に道具や食器などを置いて広々と作業をする場所がほしかったというのが理由です。
——子ども部屋は約3畳のコンパクトな空間ですが、機能的で使いやすそうです。
奥さま:造り付けのベッドは、下のスペースを活用しているのですが、高すぎると寝ていて窮屈に感じるので、下に収納家具が置ける程度の高さにしています。手すりも圧迫感が出ないように低めに。ベッド下にはコートなどを掛けられるようにパイプハンガーも設置してもらいました。このベッドには最初から無印良品のマットレスを使うことを決めていたので、そのサイズに合わせて造ってもらっています。収納家具はベッドのサイズを決めてから、ちょうどいいサイズをオーダーしてつくってもらいました。ベッドの高さは、大人が立ったときの顔の位置くらいになるので、様子を見るときにもいい感じです。収納家具の後には季節外の衣類をしまうスペースとして活用し、ベッドと反対側のスペースに小さめのデスクを置いています。
——とてもすっきりとしていて、ものがそれほど多くないように感じますが、増やさないようにしているなど意識していることはありますか?
ご主人:引っ越しのたびに整理整頓をしてきましたから、少ないほうかもしれませんね。でも本なども結構たくさんあります。寝室、リビングの一角、梁と梁の間のスペースを上手く使った棚など、いろいろな場所に分散して収納しているので、それほど多く感じないのかもしれません。
奥さま:昔からいつか家を買ったときのために、目先のことだけではなく、将来のことも考えてものを選んできましたが、この家に引っ越してきてからその思いがより強くなって、厳選して長く使えるものだけを購入するようになりました。
充実の共用部は嬉しいポイント
少しずつ使いこなしていく楽しみがある
——「リノア三鷹」は専有部が比較的コンパクトですが、駅近の商店街沿いの便利な立地にあり、屋上にあるスカイリビング、半屋外のセカンドリビング、トランクルーム、シェアライブラリー、防災用具や高圧洗浄器などを備えたシェア倉庫などが完備され、共用部がとても充実していますね。Mさんご家族はどのように活用されていますか?
ご主人:地下のトランクルームは半畳くらいあります。現在はゴルフバッグ、一輪車、クリスマスツリーなど普段は使わないものをしまっていますが、まだまだ余裕がありますね。子どもたちが中学生になったら部活をすると思うので、そのときは道具をしまいたいと思っています。
奥さま:うちの窓からも富士山が見えるのですが、スカイリビングはさらに眺めがよくて開放的。電源やシンクが完備されていて、バーベキューをしたり、倉庫からハンモックを出してきて吊るしたりすることもできるんです。まだあまり活用できていませんが、友人が来たときなどにいつでも使えるというのは安心感がありますね。
ご主人:入居者でシェアできる自転車もあります。うちは家族4人で自転車を3台所有しているのですが、家族全員で出かけるときは1台借ります。隣町の吉祥寺や井の頭公園も自転車なら近いので、買い物などは自転車で行きますね。他の住人の方も頻繁に使われていて人気があるみたいですよ。
奥さま:1階には三鷹で数店舗のショップを展開しているデイリーズグループのカフェがあります。
——シフォンケーキが有名な「モリスケ」と自家焙煎の「横森珈琲」が一つになった「morisuke」というカフェですね。
奥さま:1階のカフェでコーヒーを飲むこともあります。家族の誕生日ケーキを頼んだり、お土産用のクッキーを買ったりもしますね。
——充実した共用部や街とつながって、上手く使いながら暮らしていらっしゃる様子が分かります。間取りのつくり方や暮らし方で、専有部がコンパクトでも自分たちらしい暮らしが実現できるができることが分かりました。今後もこの家に長く住まわれると思いますが、将来的に手を加えたりしていくことは考えていますか?
奥さま:それほど遠くない将来、子どもたちは独立するだろうと思います。そのときには2つの子ども部屋を間仕切っている壁を取り払って、ゲストルームにしてもいいかなと想像しています。子どもたちが結婚し、家族を連れて帰省したときは、そこに泊まってもらいたいですね。壁や引き戸をすべて撤去すれば、リビングを広くすることもできますし、限りある面積だけど、考え方次第でいろいろとアイデアは広がります。
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