いつでも誰かと会える、人とつながる住まい|お宅拝見

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いつでも誰かと会える、人とつながる住まい

目 次
  1. 1メゾネットの物件ならではの吹き抜けや大きな窓の開放感が決め手
  2. 2ワンフロアをまるごとLDKにして、もてなすことに振り切った空間に
  3. 3プライベート感と連続性を両立した ガラスの引き戸で仕切る個室

リビタが運営するシェア型賃貸住宅「シェアプレイス」に住んだ経験を通して出会ったという40代のNさん夫妻。シェアプレイスの広いキッチンやラウンジがある生活に慣れ親しんでいたことから、一般的な賃貸住宅に物足りなさを感じて、リビタのリノベーションのコンサルティングサービスで100㎡超えのメゾネットの物件をフルリノベーションしました。ゲストを家に呼んでもてなすことが大好きだというNさん夫妻の住まいづくりについてお話を聞きました。

メゾネットの物件ならではの
吹き抜けや大きな窓の開放感が決め手

――住まいを購入しようと決めた経緯を教えてください。

 以前、私たちはリビタのシェアプレイスに住んでいてその経緯で出会って、後に結婚しました。最初は賃貸でいいかなと思っていたのですが、二人ともシェア暮らしでラウンジのある環境や広いシェアキッチンのある暮らしに慣れ親しんでいて、一般的なマンションだとどの物件を見ても物足りなく感じていました。賃貸以外も見てみようかということになり、自分たちの好きなように間取りをつくれるリノベーションにも興味があり、購入することも視野に入れて探し始めました。

 この物件と出会ったときに、エリア、価格、広さなど、これ以上の好条件はないと感じて、すぐに購入したいと思いました。実はそれまでまったく買うつもりはなかったのですが、面積が100㎡以上あるメゾネットで、好きにリノベーションもできるということで即決でした。自分たちが住む家としても良いものがつくれそうだし、資産価値としても申し分ない。リビタもコンサルで入っていた物件でもあったので、エントランスホールや共用部などもセンスよくリノベーションされていて、建物全体としても魅力的なマンションだと感じました。

――お二人ともリビタのシェアプレイスに住んでいたとのことですが、リビタでリノベーションしようと計画していたわけではなく、たまたま見つけた物件に惹かれてリノベーションをすることになったのですね。

 リビタのメールマガジン(ReBITA members)に登録していて、そのメールマガジンの販売中物件のお知らせで知りました。まずメゾネットが珍しく、吹き抜けがあり、天井が高くて窓も大きくて、他にはない開放感があることに魅力を感じました。LDKはシェアプレイスのラウンジのように、仕切りのない広々としたワンルーム状の空間にしたいと思っていたので、この物件だったらそんな暮らしが叶いそうだなと感じましたね。

 後から気づいたのですが、吹き抜けや大きな窓の雰囲気が僕の祖母の家にとてもよく似ているのです。祖母の家は建築家とこだわって建てたRC造の戸建てなのですが、僕は子どもの頃からその家が大好きだったから、この空間を見たときに直感的にいいなとピンときたのだと思います。

ワンフロアをまるごとLDKにして、
もてなすことに振り切った空間に

――リノベーションの設計はどのように進めましたか? 希望した点やこだわりのポイントを教えてください。

 人が集まって食事ができるスペースを中心にすることが、私たちが最もこだわったところです。料理をつくって人をもてなすことが何より好きで、その目的に振り切った住まいをつくりたいと考えていました。下階は仕切りのないワンルーム状の空間で、ダイニングキッチンの床は玄関から続く土間仕様になっています。たくさんの人が集まって食べたり飲んだりすることを想定して、汚れても気にならず掃除がしやすいように、大判のタイルで統一しています。リビングの床はフローリングにしましたが、空間としてはつながっていて、ワンフロアまるごとゲストが自由にくつろげるようになっています。玄関を入ってすぐのところにトイレも設けました。

――キッチンもオープンで、手元を隠す壁などもなく、より空間全体がシームレスにつながっている印象になっていますね。

 空間の抜けを大切にしたかったので、キッチンの天板はフラットにして遮るものがない状態にしたいと思いました。シェアプレイスに住んだ経験から、手元が見えることで生まれる会話もあると感じていて、ゲストが来たときも自然にキッチンの周囲に集まって、料理や盛り付けを一緒に楽しみやすい雰囲気になっていると思います。私たちが住んでいたシェアプレイスのキッチンやラウンジを、理想の空間として思い描いていたため、リノベーションの設計をお願いしたアトリエエツコの山田悦子さんをシェアプレイスに招待して、入居者がコミュニケーションを取りながら料理をしている風景を体験してもらいました。実はキッチンをオープンにするのは、構造的に難しいことでもあったのですが、山田さんが私たちの思いにとても共感してくれて、配管などを工夫して、思い描いていた通りのキッチンをつくっていただくことができました。

――上階は2つの個室がありますが、ご夫婦それぞれの居室として使っているのですね?

 私がほとんどリモートワークで、ワークスペース兼寝室として個室を使っています。お互いに生活リズムが違うので、寝室も別にしたほうが快適に暮らせると考えました。個室であるものの、クロークも含めて回遊する間取りのため、タイミングに応じて解放したり、動線として使えています。上階はプライベートな空間として、床はカーペット敷きの落ち着いた雰囲気に。でも、開放感は重視しているので、廊下などはつくらず必要最小限の間仕切りだけで個室をつくっています。2階はトイレ、洗面、浴室がオールインワンとなった水まわりがあり、それぞれの部屋からアクセスもしやすく、ゆったりとした造りとホテルライクな雰囲気がお気に入りです。

プライベート感と連続性を両立した
ガラスの引き戸で仕切る個室

――上階のご主人の部屋は、ガラスの引き戸で仕切れるようになっていて、光や視線の抜けが印象的です。開けると吹き抜けとの連続性も感じられますね。

 日本家屋のように襖で仕切れば個室になるけど、開ければ一つの大きな空間になるような住まいをつくりたかったので、ガラスの引き戸はそのイメージからアイデアを導いています。窓にはロールスクリーンを設けてあるのですが、ほとんど閉めずに外に対してもオープンに、開放的な雰囲気を優先して暮らしています。僕が寝るだけの部屋なので、外からの視線も気になりません。

――ご主人の部屋と吹き抜けの天井には木が張られていて、カーペットの床との相乗効果でより落ち着きのある空間になっていると感じます。

 この天井は、木を張りたいと伝えてリクエストして実現したものです。吹き抜けや窓の感じが、祖母の家に雰囲気が似ているとお伝えしましたが、祖母の家にもこのような板貼り仕上げの天井があり、その雰囲気にできるだけ近づけたいと希望しました。チークっぽい木に目地が黒というディテールまで再現してくれて、この仕上がりにはとても満足しています。就寝時にこの天井が目に入ると、祖母の家を思い出して、安心感に包まれて眠れるような気がしています。

――この住まいで暮らし始めて変わったこと、暮らしの中で感じていることなどを教えてください。

 シェアプレイス時代と同じように、住まいで誰かと会える暮らしが続けられていることや、いつ誰が来てもいいというライフスタイルが、私たちにとってよい循環を生み出しているように感じています。私が帰宅したら、初対面の方が夫と食事をしているということもありましたが、そういうシチュエーションも問題なく受け入れられるのは、プライベートとパブリックの境目がシームレスなシェア暮らしに慣れ親しんだ私たちならではと言えるかもしれません。友人だけでなく、仕事関係の人や旅先で知り合った人など、さまざまな人が来てくれますが、上階にプライベートなスペースもあるので、眠くなったら自分の部屋で先に眠ることもできるし、お互いに気兼ねなく人を招いています。本当に気楽に人を呼べる住まいであり、新たな人間関係を築くきっかけにもなっていると思います。

 住めば住むほど、自分たちに合った住まいだと実感しています。人が集まりやすいこともそうですが、僕たちが生活しやすいように、ライフスタイルに合わせて動線や収納など、細かいところも考えてつくってもらっていると思います。ここに住み始めてから、家で過ごす時間が格段に長くなり、居心地がいいからカフェなどに行くことも減りました。家でコーヒーを豆から挽いて淹れて楽しむ時間が、とても心地よいと感じています。

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文:村田保子/撮影:古末拓也
取材・撮影:2025年5月
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